軽くてサクサク! バターも牛乳も使わない 小麦の味をダイレクトに感じる名店のスコーンとは『チャント!』
パンを愛し、パンの道を極めるパン職人がおいしいと認める“極上のパン”。悔しいけどうまい、人気ベーカリーの店主が認める“極上のパン”とは。今回は、敏腕シェフが作るワインと食事に合うパンと、乳製品不使用のスコーンを作るベーカリーの2店を紹介します。
朝からワインを片手にパンを楽しむ! 敏腕シェフが手がける絶品ブランチを求めて女性が殺到
岐阜県・岐阜市にある「the PAN noritake」の岩田麻季店主が最近感動したパンを尋ねました。
(ザ パン ノリタケ・岩田麻季店主)
「(名古屋市)千種区『na』の『パン・オ・セレアル』。セレアルは、フランス語で穀物という意味。通好みなパンなので、ぜひパン好きさんに食べてほしい」
名古屋市・千種区にある「na」は、平日でも午前中から行列ができる店。店内にはパンが並んでいますが、横のカウンターでパンを片手に、お酒を楽しむ女性たちの姿がありました。お酒を飲みながら、ブランチを楽しんでいます。
(仲野智博店主)
「パンとワインをコンセプトにした店。ワインスタンドで立ち飲みもできて、パンも買って帰れる。パン・ワイン・食事の食べ合わせを提案したくて」
店主の仲野さんは、イタリアンやフレンチの修業経験を生かし、名古屋市内に4店舗を経営する敏腕シェフ。「パンとワインに合う前菜が楽しめるお店」というコンセプトで、シンプルな食事パンに合う前菜や、甘いブリオッシュに発酵バターと塩味が効いたイクラをのせたパンなど、食事と共に楽しむシンプルなパンを提案しています。
香ばしい風味を底上げ! 「パン・オ・セレアル」のおいしさの秘密は6種類の穀物
今回推薦された「パン・オ・セレアル」の生地に使う粉について尋ねました。
(仲野智博店主)
「ライ麦と全粒粉。欧米系のパンは、ちょっと酸味がある。粉の味が強いパンが食事に合う」
全粒粉とライ麦で、香ばしい風味を底上げした生地に入れるのが、黒ゴマ・押麦・オートミール・白ゴマ・カボチャの種・ヒマワリの種。6種類の穀物を生地に混ぜこみ、表面にオーツ麦をまぶして、香ばしさをアップさせています。そして、岩田店主が最も感動したという、バリっとした食感のハードな生地について尋ねました。
(仲野智博店主)
「通常の『パン・オ・セレアル』より水分量が多い。中はモチッとしっとり、外は強火でガッシリ」
水分量が多い生地を高温で一気に焼き上げることで、外は超ハード食感、中はしっとりとしたコントラストが楽しいパンに仕上げています。「パン・オ・セレアル」には、豚肉の濃厚な味わいが凝縮したパテを合わせて食べるのがおすすめです。
毎日食べても重たくならない!小麦の味が主役のスコーン
「na」の仲野店主が、最近食べて感動したパンとは…。
(仲野智博店主)
「『トレマタン ブーランジェリー』のスコーン。粉の味がダイレクトに来る。パン屋さんのスコーンという感じ」
名古屋市・名東区、地下鉄一社駅から徒歩3分のところにある「トレマタン ブーランジェリー」は、2022年にも「パンリレー」で推薦されたことがある名店です。2023年秋に最寄りの一社駅から、より近い場所へ移転オープンしました。人気のハード系から、女性らしい豊かな感性で作る独創的なパンなど全50種類を展開。そんな中、今回推薦されたのが…。
(トレマタン ブーランジェリー・瀧あゆみ店主)
「修業時代におやつで研究していたスコーン。自分のお店を持ったら商品として出したいなと」
一見シンプルでスタンダードなスコーンに見えますが、バター不使用で、粉の風味を強く感じられるように仕上げています。バターの代わりに使っているのは…。
(トレマタン ブーランジェリー・瀧あゆみ店主)
「太白(たいはく)ゴマ油と言って、焙煎をしていないゴマ油。バターのスコーンも大好きだけど、毎日食べられない。太白ゴマ油だと重たくならない」
うま味は凝縮しつつも、素材特有の香りが少ない太白ゴマ油を使用。そこに豆乳を加えることで、コクをスコーンに残しつつも小麦の風味を強く感じられるように仕上げています。また動物性油脂不使用なので、ビーガンにも対応。乳製品を一切使わない、小麦が主役のスコーンです。
CBCテレビ「チャント!」4月23日放送より