日常の先にある、ごほうび時間。 東海で味わう、ちょっと贅沢なグルメ : 2ページ目
花は飾りでなく、味になる。
アフターヌーンティーに込めたエッセンス
ランチに並んで、ひときわ存在感を放つのが「フルールアフターヌーンティーセット(ドリンク付・数量限定)」(1名2,400円~/前日までに要予約)。リッチなティータイムを目当てに、訪れる人も少なくありません。
11品ほどのスイーツと軽食が並ぶスタンド。メインのフルーツは季節によって異なり、2026年1月はイチゴが主役(ストロベリーアフターヌーンセット 2,600円)。いちごのシフォンケーキサンドやフランボワーズのカヌレ、アールグレイとフランボワーズのフィナンシェなどさまざまなスイーツが楽しめます。
また、イチゴと相性の良い花「バラ」やハーブをエッセンスとして起用。バラの白ワインジュレ、イチゴとバラのブランマンジェ、ローズマリーのブールドネージュなど香りを重ねた構成となっています。
飾りではなく、味や香りとして存在する花。この感覚は他メニューにも共通しており、「季節のクリームブリュレ」では、ジャスミンやラベンダーの香りを移すことも多いといいます。
ドリンクメニューには、花のニュアンスを感じるハーブティー(全6種)が揃い、食後まで花の香りと味を体感することができます。
アルプスの麓で培った、料理と花の感覚
店名に込められた意味とは?
エディブルフラワーを料理に使うようになったキッカケは、シェフ・長尾さんが24歳の頃に経験したフランス修業でした。
フランスの星付きレストランで修業した日々。そこでは、料理に花を使うことは特別なことではなかったといいます。
店名の『C’EST CHOUETTE(セ・シュエット)』を提案したのは、フランスの友人。
「僕はフクロウが好きなのですが、“セ・シュエット”はフランス語でフクロウという意味なんです。あと美味しい料理を食べた時、フランスでは、この言葉を、“なんて素晴らしいんだ”、“美味しいんだ”という意味として使うときがあるんです」
店内を見渡すと、さりげなくフクロウのモチーフが置かれていました。
グリーンが多い空間も、自然が好きな長尾さんならでは。フランス時代は、アルプスに近い山あいの田舎で暮らしていたといいます。
料理に使われるエディブルフラワーは、長尾さん自身が畑で育てたもの。春夏秋冬で種類は異なり、常時4~5種類。冬には、ビオラやマリーゴールド、コスモスなどが使われます。
取材前も、畑に行っていたとう長尾さん。エディブルフラワーは比較的育てやすいそうですが、夏は雑草や虫との戦い。防虫対策をはじめ、1年を通してこまめに管理し、大切に育てていました。
来年、10周年を迎える『C’EST CHOUETTE』。今後の展望について、長尾さんは「あと20年くらい続けられるように。地元の方々に、愛されるお店でありたいという思いはあります」と話します。提供し続けたいのは、優雅な気持ちになれる“非日常なひととき”。
その想いが届いているかのように、お店には“ごほうび”を求めて、多くの人々が足を運んでいます。
料理を彩るエディブルフラワーに心ときめき、花のやさしい香りに包まれる時間。「また頑張ろう」と思える力の源が、今日もC’EST CHOUETTEに、そっと用意されています。
取材・撮影・文/山田有真
■店舗情報■
C'EST CHOUETTE (セ・シュエット)
電話番号/052-893-7911
住所/愛知県日進市香久山 1-515 1A
営業時間/11:30~17:00 (LO 16:00)、18:00~21:00 (LO 20:00)※ディナーは事前予約のみ
定休日/日曜日
駐車場/あり
http://www.c-chouette.net/