なぜ大人のかかとはガサガサで、子どもはツルツルなの?かかとケアのポイントは?『チャント!』
冬は、かかとがガサガサになるのが悩みという人が増える季節。いろいろなケアをしても、白くなったり、ひび割れたり。皮膚科の医師が、ガサガサになる原因を徹底解説。かかとをツルツルにするケアの仕方も紹介します!
ガサガサの原因は“乾燥と刺激”!かかとの角質層は顔の10倍!
街で女性の皆さんにかかとについて聞くと、「靴下の繊維が引っかかりそうな感じ」「痛いなと思ったら割れている」と、約70%が「ガサガサになる」と回答!ちなみに、子どもたちに聞いてみると、全員が「ツルツル」と答えました。なぜ、大人はガサガサ、子どもはツルツルなのでしょうか?
番組は、名古屋市中村区の「リブラささしまメディカルクリニック」を訪問。自身も小学生2人を育てるお母さんという木下裕美先生(皮膚科・美容皮膚科)に解説してもらいました。
木下先生によると、ガサガサの原因は主に“乾燥”。実は、かかとは他の部位に比べて最も乾燥しやすい部位とのこと。肌の水分を乾燥から守る皮脂を出す皮脂腺の数は、頭皮が144~192と最も多いのに対し、かかとはゼロ。かかとは、皮脂を分泌する皮脂腺が無いので、もともと油分が作れないそうです。
もう一つのガサガサの原因は“刺激”。足の裏は全体重がかかるので、刺激を最も受けやすい部分とのこと。歩くことで足裏は刺激を受けるので、角質はぶ厚く、硬くなりやすいそうです。角質層は、顔が0.02ミリなのに対し、かかとは0.2ミリ。角質層の厚さは10倍です。
かかとが、ひび割れしてガサガサになりやすい理由は、「最も乾燥しやすい部位」なのと、「刺激を受けて角質も厚い部分」だからでした。
ちなみに、子どものかかとがツルツルなのは、体重も軽く、刺激をうけている年数が少ないため。子どもの場合、体重が30キロを超えたあたりから、ガサガサになる人も増えてくるとのこと。
また、木下先生によると「改善しないガサガサの原因は、かかとにできる水虫『足白癬(あしはくせん)』の場合もあります」とのこと。足白癬は、白癬菌というカビの一種が足裏の角質に増殖する感染症。かかとにできた場合は、痒みも少ないため、乾燥と区別しにくく、気づかない場合が多いそうです。心配であれば、皮膚科を受診してください。
「かかとケア」のポイントは洗い方と保湿!
「かかとケア」の仕方を、木下先生に教えてもらいます。まずは、お風呂での正しいかかとの洗い方から。木下先生によると、手でボディソープや石けんを泡立て、優しく指の間、かかとを洗うのが良いとのこと。
軽石などでゴシゴシこすりすぎるのはダメです。ゴシゴシと摩擦すると、よりかかとの角質を分厚くしてしまう原因になってしまいます。タオルで拭くときも、ゴシゴシ拭かずに優しく拭き取ってください。
入浴後は乾燥対策のクリームで保湿。ワセリンや尿素入りのクリームを塗るのがオススメ。ワセリンは、主に油分を補い、皮膚内の水分蒸散を抑えます。尿素入りのクリームは、角質を柔らかくする作用があります。
片足分の足の裏にクリームを塗る分量は、手の人差し指の第1関節までが最適。少し多いと感じるかもしれませんが、この分量を手でのばしてから塗り込むのが良いとのこと。木下先生は「シワの方向に沿ってのばすと広げやすいです」とアドバイス。クリームを付けたあとは靴下を履いて2~3時間保湿してください。
忙しい時は大変ですが、入浴後にスキンケアをする習慣を作るのが効果的。また、刺激から守るために、素足で靴を履かないことも心掛けてください!
CBCテレビ「チャント!」3月1日放送より