数年に一度の“最高な雪質”にぎわうスキー場 一方で除雪作業や燃料代に悩み 岐阜県郡上市

ここ数年、岐阜県郡上市のスキー場では、雪不足が叫ばれていましたが、今年は最強寒波によって状況が一変しています。
郡上市にあるスキー場「ウイングヒルズ白鳥リゾート」。
祝日の11日、多くの人がスキーやスノーボードを楽しみに来ていました。
駐車場を見ると、大阪や茨城県の水戸など遠方のナンバーの車も。
「ふわふわしていて、すごく滑りやすかった。ちょっとぼこぼこしてるところあったけど、最高です」(来場者)
「ふかふかで最高です」(来場者)
「こけても痛くない」(来場者)
「雪が柔らかくて滑っていて楽しい」(来場者)
郡上市では、長滝で8日に2月の観測史上、最も多い185cmの積雪を記録するなど寒波の影響が大きく出ました。
そのため、11日のゲレンデの積雪は、350cm。
例年より100cmも高く、スキー場の支配人は数年に一度の“最高な雪質”だと話します。
「ここ数年で非常に雪質が良い」

Q.雪質はどんな感じ?
「去年は雪が極端に少ないシーズンだったので雪が硬いといった期間が長かったが、今年は軽い雪がずっと積もっているのでふわふわした新雪を楽しんでもらえるかなと。ここ数年の中では非常に雪質が良い」(ウイングヒルズ白鳥リゾート 伊澤友康 支配人)
圧雪していないパウダースノーが楽しめる頂上付近のコースも人気です。
スキーヤーたちには、歓喜の雪となりましたが、働く人たちにとっては頭を悩ませる場面もあるといいます。
「除雪は連日やっていて、駐車場や屋根の雪下ろしだけでなく、リフトの下に雪が積もりすぎて板が下についてしまうところもあるので、そこは人力で雪かきしている」(伊澤支配人)
深夜から除雪作業をする日も

リフトの下を見てみると、雪をかいた後が…。
スキー板などが雪に引っかかり、リフトから落下してしまわないように雪が降るたびに、従業員が手作業で雪かきをしているんです。
Q.何時から?
「午前6時、日によっては午前5時とか。除雪は深夜からとかいろんな体制でやっている」(伊澤支配人)
また、駐車場に降り積もった雪をかくために、夜通し作業する日もあるといいます。
「(除雪機の)稼働状況は去年と比べると倍以上。夜から朝までというところが夜も朝もやってという感じ。(Q.例年と比べて燃料費は?)それなりに影響ある」(伊澤支配人)
悩みは除雪以外にも

除雪機の稼働の回数の増加に加え、燃料代の高騰もあり、費用は例年の2倍以上かかっているといいます。
しかし、これだけの大雪。反対に稼働が減っているものも…。
「(去年12月の)オープン前には降雪機と造雪機を使っていたが、去年には全部止めた。自然な雪が降っていたので例年は1月中も使っている」(伊澤支配人)
このような質のいい雪は、2月中は楽しめるといいます。
「2月はまだ寒い方になっているので、3月少し暖かくなるという予報も出ているが、2月中は間違いなく軽い雪の状態が続く」(伊澤支配人)