変わる花火大会…150席限定・3000円の有料観覧席が完売する人気 経費高騰で花火大会の資金繰りがピンチに 岐阜・美濃市

おととい岐阜県の長良川河畔で開催された美濃市民花火大会。
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約1000発の花火が打ち上げられ、2万人以上が訪れる夏の一大イベントです。
(訪れた人)
「楽しかった」
「最後あたりがすごかった」
「最後の花火が下につきそうでドキドキした」
クライマックスには夜空を直径300メートルの尺玉が彩ります。空から降り注ぐ美しい花火に、大人も子どもも釘付けになっていました。
実は、この花火大会、ここ数年「とある問題」に直面しているそうで…
(美濃市観光協会 旦野隆晃 会長)
「毎年経費が高騰して資金繰りが非常に厳しくなっている」
こう話すのは美濃市観光協会の会長である旦野隆晃さん。花火大会の運営費にも物価高の影響が及んでいるといいます。
(美濃市観光協会 旦野隆晃 会長)
「特に警備費とか花火の単価とか全部上がってきているので、色んな方法で協賛金集めや経費の節減を頑張っている。(警備費は)ここ2年ぐらい高くなっているし、人数も警察の指導で増やしている」
新たに1席3000円の有料観覧席を設置
そもそも、この時期は他の祭りとの日程が重なりやすく、警備員の確保が難しいのが現状。さらに、ことしは大阪・関西万博に人手を取られ人件費の高騰に拍車がかかっているといいます。
そこで花火大会の実行委員会では、ことしから新たな試みを始めました。150席限定で1席3000円の有料観覧席の設置です。打ち上げ場所に近い長良川の堤防に置かれた席から、ベストポジションで花火を見ることができます。
(美濃市観光協会 旦野隆晃 会長)
「前向きの考えを持たないと縮小してなくなっちゃうから」
150席は数日で完売、開場の時間になると自由席ということもあり、皆さん打ち上げ場所により近い席を確保しようとしていました。
(有料席を買った人)
「家族で『近くで花火が見られたらいいな』という話をしていて」
「眺めも良くて楽しみです」
「(場所が)決まっているので、安心して来られたことがいいなと思った」
そして、いよいよ…
(有料席を買った人)
「きれい」
「いいよねえ(昔は)河原で見ていたことを思うと、すごく楽。(有料席は)絶対におすすめです、いいです」
「後ろの山からの反響がじっくり聞けるので、それが本当に良かった」
時代の波に揺れる花火大会。日本の夏の風物詩を守るための活動が続きます。