
議員進退は「謝罪を終えたのち考えたい」アジア大会ボランティアの無断登録問題 市議が副議長を“史上最短辞職”


アジア大会のボランティア募集のノルマのため、市民の情報を無断登録していた名古屋市の上園晋介副議長が2025年5月27日、副議長を辞職しました。就任からわずか1週間の辞職です。 上園副議長は27日午後4時過ぎ、報道陣に囲まれながら市議会の議長室に入り、議長あてに副議長の辞職願を提出しました。 上園晋介副議長: 「今回の発生事案について、多くの方から本当に厳しい声があります。名古屋市議会副議長の辞職願を出させていただきました」 アジア大会ボランティアの無断登録問題では、上園副議長は当初、無断で登録したのは男性1人のみと説明していましたが、その後に説明を一転していました。 上園晋介副議長(5月25日): 「正直に申しますと、30人のうちボランティアにご了承いただけた方は4人でした。(4人は)家族です。妻と息子と娘と私です」 市議会の複数の会派で設定されていた30人のノルマが達成できず焦りがあったとして、以前名刺交換した26人の氏名や電話番号を勝手に提出していたと謝罪しました。 25日の会見では、副議長の職を続ける考えを示していましたが、27日に一転、辞職しました。5月20日の就任からわずか1週間の辞職は、名古屋市政で史上最短です。 上園晋介副議長: 「勝手な行いによって、26人の方の個人情報を流出させてしまった。アジア・アジアパラ競技大会の開催を前にして、私のこのような大変大きな事案に対して深くおわび申し上げます」 議員としての進退については、「無断で登録した26人への謝罪を終えたのち考えたい」と述べ、議員にとどまる姿勢をにじませました。 副議長辞職に発展したボランティアの無断登録問題。名古屋市は、他の市議が取りまとめた分など「特例枠」の登録者2808人全員に、ボランティアの意思を確認する方針を明らかにしています。