2024年分の“狙い目”は…12月末の期限を前に申込相次ぐ『ふるさと納税』年末に中身を特別増量する自治体も
ご当地グルメなどの返礼品が人気の「ふるさと納税」が、12月末の期限を前に駆け込みの申しこみが相次いでいます。返礼品を増量したり、公式インスタグラムを開設するなど、自治体も知恵を絞っています。
■初めて1兆円を突破した「ふるさと納税」 2024年は米や日用品が人気
2024年は、夏の米不足を受けてお米が人気で、物価高からトイレットペーパーなどの日用品の申し込みも多いといいます。
街の人: 「駆け込みで頼みました。年末年始なので、カニとかお肉とか頼みました」 ふるさと納税ガイド運営責任者の福田航太さん: 「名古屋市もReFaとかがものすごく家電の中でも人気で、ご自身で買うにはちょっと普段は手が届かない部分もあったりするけど、ふるさと納税ならぜひ試してみたいという声もよく聞きます」
23年度のふるさと納税による寄付額は、全国で1兆1175億円と初めて1兆円を突破しました。各自治体とも、少しでも多くの寄付を集めようと知恵を絞っています。
■うなぎなど人気の愛知県西尾市 インスタ開設や電車広告を実施
西尾市では、抹茶のテリーヌや三河一色産のうなぎが人気で、23年の寄付額はおよそ25億円で、県内で4番目に多くなっています。
さらに多くの寄付を集めるため、西尾市は24年10月、ふるさと納税専用のインスタグラムを開設し、地元の返礼品をSNSでもアピールしています。
特産のうなぎと抹茶のPRアンバサダーを務める松井珠理奈さんを起用したふるさと納税のキャンペーン広告を、名鉄全線の車内に掲示する気合の入れようです。
西尾市総合政策部の担当者: 「県内第4位ということで非常に頑張っていたんですけれども、なかなか魅力を外に伝えるシティプロモーションが弱いところがありまして。年末はふるさと納税の関心が非常に高まる時期ではありますので、これを見たという方とかがインスタグラムを見ていただいて、ふるさと納税に1人でも多くの方がつながったらいいなと思っています」
ふるさと納税は、駆け込みラッシュが年末まで続きます。西尾市では例年、大晦日の12月31日がピークで、特にうなぎは人気が集中することから、事業者とともに品切れにならないよう気をつかいます。 西尾市総合政策部の担当者: 「在庫管理なども事業者と密に連携をとりながら、なるべく多くの方にお届けできるように努力をしています。この年末に発揮できたらいいなと思います」
■通常1kgが1.5kgに増量…年末を前に力入れる自治体も
愛知県大府市は、地元特産の黒毛和牛を取り扱っています。1万3000円の寄付金で、通常1キロのところ数量・期間限定で1.5キロ受け取ることができます。大府市をPRするため業者に協力してもらい、年末は特別に増量しているということです。
北海道の海産物は人気ですが、白糠町(しらぬかちょう)では12月2日から、訳アリ商品のホタテの寄付金額を1000円下げました。年末の駆け込み需要にあわせたわけではなく「業者との努力の結果」ということです。 ふるさと納税は、大晦日までに商品が届かなくても、決済が完了すれば年内にカウントされます。ふるさと納税ガイドの運営責任者の福田さんによりますと、「今週(20日頃)までなら、カニやおせちなど年内配送可能な自治体が多い」ということです。