「ミサイルやドローンは夜な夜な」市民や兵士のリハビリ支援行った理学療法士が語るウクライナの今

戦後80年。私たちは何を学んだのでしょうか?今も世界各地で戦争が起きています。その1つが、ロシアによるウクライナ侵攻です。戦争が始まってから、まもなく3年半。ウクライナ国民は、長引く戦争に疲弊しています。
ウクライナの首都キーウ。2025年7月下旬、市内各地で炎が上がりました。ウクライナ政府によりますと、ロシアがキーウに対して、ミサイルとドローンによる攻撃をしました。子ども2人を含む、少なくとも16人が死亡。155人がケガをしたということです。
キーウの市民:
「2回目の空襲警報がありました。起きて携帯電話を見て、ミサイルが5発来ているのを確認しました。妻を起こそうとした瞬間、爆発がありました。娘は今、病院にいます」
ロシアによる侵攻で、今も避難を余儀なくされるウクライナ国民が大勢います。
8月8日、ウクライナから帰国した日本赤十字名古屋第二病院の中島久元さんです。中島さんは理学療法士として、キーウやリビウでケガをした市民や兵士のリハビリ支援をしてきました。中島さんにウクライナの今を聞きました。
日本赤十字名古屋第二病院 中島久元さん:
「ミサイルとかドローンとかは、夜な夜なというか、夜中にある。現地の人たちからすると、同じように3年半続いてきている」
医療やリハビリの現場はどうなっているのでしょうか?
中島久元さん:
「紛争の影響でケガをした人が増えているのはある。国内避難民の人も知らない土地で治療やリハビリを受けるというニーズは依然高いままです」
アメリカのトランプ大統領は8月15日、ロシアのプーチン大統領と会談します。トランプ大統領は、ロシアが占領するウクライナの領土の一部を返還するよう求める考えを示していますが、停戦が実現するかどうかは不透明です。
戦争が長期化する中で、中島さんは現地での医療の難しさをこう話します。
中島久元さん:
「紛争がある中で、本当に地域の市民の人たちへのサービスを展開できるのかということを含めて、これ(紛争)はいつ終わるのか。まだ続いている中で、私たちはこのウクライナでどういう未来を描けるのか、何ができるのか。そういうところも見出しにくさがある」