忘れられた傘は、年間約2万本。そのうち約7,000本はビニール傘だといいます。持ち主に置き去りにされた傘たちが、電車の中で“オバケ”になって現れる・・・。そんな不思議な仕掛けが、名古屋鉄道で始動します。
忘れられたビニール傘が“オバケ”になる理由

名古屋鉄道は、電車内の中吊り広告を活用した「うえむくとうわむくプロジェクト」の第2弾として「GHOSTrain(ゴーストレイン)」を6月21日から展開することを発表しました。
同プロジェクトは、乗客の視線が自然と向く電車内の中吊り広告を活用し、社会課題への気づきを促す取り組み。2024年10月に実施した第1弾では、フラワーロス問題をテーマに、廃棄予定の生花からつくったドライフラワーの実物を掲出する「MORE FLOWER(モアフラワー)」を実施し、大きな反響を集めました。
第2弾となる今回は、日本の「プラスチック廃棄」という社会問題と、鉄道会社が抱える「乗客の忘れ物」という課題を掛け合わせ、「ビニール傘の大量消費」をテーマに設定しました。
同社によると、日本のビニール傘消費量は世界1位。しかし、ビニール傘は複数の素材が使用されているためリサイクル率が非常に悪く、その廃棄に伴うCO2排出は深刻な環境問題となっているといいます。

これらの背景を踏まえて企画されたのが「GHOSTrain」。名古屋鉄道に遺失物として届けられた傘のうち、使えなくなった廃棄予定のビニール傘を再利用し、「オバケ中吊り」として車内に展開。置き忘れられた元傘たちの“恨めしい気持ち”を、チャーミングなオバケの姿で表現し、環境問題と忘れ物問題の双方に気づきを促す内容となっています。
特別車両「GHOSTrain」は、2026年6月21日から7月12日まで、3300系1編成で運行。廃棄予定のビニール傘でつくられた「オバケ中吊り」が車内をジャックします。

さらに、6月22日から29日まで、名鉄名古屋駅南改札口付近ではピールオフ広告を実施。電車内に登場するオバケたちをデザインしたシールを設置し、利用者は自由に持ち帰ることができます。シールを自身の傘に貼り、愛着を持って大切に使ってもらうことで、忘れ物を減らす意識向上へとつなげます。
同プロジェクトの特設サイトは6月21日に公開。コンセプトムービーは、6月26日から公開予定となっています。


