「何か」が見えてからわずか3秒ほど…新名神の「逆走車」 ペルー国籍の男(34)を逮捕 事故後に逃走し四日市市へ向かったか 同乗者もいたとみて捜査 三重

新名神高速道路を逆走して事故を起こしたにもかかわらず、逃げた疑いでペルー国籍の男が逮捕されました。容疑者はどんな人物だったのでしょうか。
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ドライバーを恐怖に陥れた新名神高速道路の「逆走」。
(逆走車に遭遇した人)「わ!え!逆走!?」
この車を運転していたとして逮捕されたのは、ペルー国籍の男でした。
(中道陸平記者)「午後1時過ぎです。新名神高速を逆走したとみられる男の身柄が、検察庁へと送られます」
逮捕されたロッシ・クルーズ・ジョン・エリアス容疑者34歳。
滋賀県長浜市に住みペルー国籍の容疑者は18日午前11時ごろ、新名神高速下り線を逆走し、三重県亀山市の鈴鹿トンネルの東側で2台の車に接触し、逃げた疑いがもたれています。
その影響で、別の事故が発生し40代から60代の女性4人がけがをしました。
(中道記者)「車体の前方には何かに擦ったような、白い傷跡が残されています」
調べに対し容疑者は「1台にしかぶつかっていない」と容疑の一部を否認しています。警察は、容疑者のほかに同乗者もいたとみて、調べを進めています。
逆走する車…ドライブレコーダーの記録
逆走する様子は、NEXCO中日本が鈴鹿パーキングエリア付近に設置した情報カメラでも捉えられていました。
下り線の追い越し車線を逆走する車。2台の車がとっさにハンドルを切って回避しましたが、逆走車を回避した1台目「白い車」のドライブレコーダーの映像がCBCに寄せられました。
(逆走車に遭遇した人)
「え!は?」
「大丈夫だった?」
「こわ!電話した方がよくない?警察に」
追い越し車線の前方に「何か」が見えてからわずか3秒後に、かなりのスピードで走り抜けていたことがわかります。
また三重県亀山市の新名神を走る車のドライブレコーダーには、道路のど真ん中を逆走する青い車が…
警察によりますと容疑者は逆走中に、鈴鹿トンネルの東側で2台と衝突。逆走車を避けようと止まった車など別の4台が絡む玉突き事故も起き、4人が軽いけがをしたということです。
事故後に逃走し四日市へ 近所の人が車を目撃
容疑者は事故後に逃走しましたが、逮捕までの足取りが徐々にわかってきました。
おととい(18日)午前11時すぎ、新名神を鈴鹿PAまで逆走した後、四日市市に向かったとみられています。
(矢野司記者)「三重県四日市市です。男が運転していたとみられる乗用車は、こちらの公園のすぐそばに止められていたということです」
近所の人が、おととい午後7時ごろに撮影した写真です。公園の前に止められ多くの人に目撃されていました。
(近所の目撃者)
「群馬ナンバーだったから、なぜこんなところに連休でもないのにいるのかと思った。車の中をのぞいたらペットボトルが乱雑に置いてあった」
「(Q:損傷はあった?)あった。左側のボディーにすり傷があった」
「びっくりした。(車は)へこんではいなかったが、明らかに『あてた』という傷跡はついていた」
滋賀・長浜署に1人で出頭 逮捕に至る
車は、事故から5時間後のおととい午後4時にはこの場所にあったとみられています。
その後、19日になって容疑者は自宅のある滋賀県長浜市に現れます。
(島越翔平記者)「高速道路を逆走し事故を起こした男はきのうの朝、長浜警察署に出頭したということです」
容疑者は19日午前8時半ごろ警察に出頭し、逆走の事故にかかわったという趣旨の話をしたため、長浜署から三重県警に連絡があり、逮捕に至りました。
警察によりますと、容疑者は鈴鹿トンネル東側で事故を起こす前に高速道路の本線上でUターンした可能性もあり、危険運転傷害の容疑での立件も視野に捜査しています。