毎週月~金曜日の夕方、CBCテレビで放送している情報番組【チャント!】。
火曜日の人気コーナー『教えマスター』では、様々なジャンルの達人(マスター)から教えを請い、使える&役立つ情報をお届けしています。
今回は、東海地方の「おいしさに感動する麺」を大特集!
レクチャーしてくれるのは、麺類を年間約900杯、全国2万軒以上を食べ歩く筋金入りの麺マニア。SNSで情報を毎日発信し、自らを「王子」と名乗って活動する麺マスターに、大久保佳代子さんと本田兄妹の本田ひでゆきさんが教わります。
<麺マスターの教え>まずはスープの表層を味わうべし!
マスター:麺類の中で、最も繊細・上質・旨味の高いものといえば「ラーメン」。まずは、見た目の華やかさにも感動する、フレンチ風の新感覚ラーメンをご紹介します。
日本とアメリカで13年間フレンチシェフとして腕を磨いた店長・三浦さんが、新たな挑戦として地元・豊橋で3年前にオープンした【ラーメンORIBE】です。麺もスープも幻想的なんですよ。
大久保:幻想的?
マスター:こちら、9種類の野菜で彩られた、アートのような『鶏白湯(パイタン)麺』(800円)です。
大久保:あら、きれい!色とりどり。盛り付けも繊細ですね。
マスター:本田さん、ダメです!麺を先にいくのはダメ!
本田:伸びちゃうじゃないですか?!
マスター:麺を食べる前に、まずはスープの上をすくって味わってください。旨味は高い温度に集まる性質がありますから、作りたての時に最も温度が高い「表層」に旨味が凝縮される状態となります。
大久保:繊細!スッキリ。そして、こってり。美味しいなぁ~このスープ。
マスター:あっさりなのに、しっかりコクがあるんです。スープは、チャーシューダレを使ったタレに2種類の魚粉を加えた香味油、そして鶏ガラのダシに具材の旨味も加わって、様々な風味が絶妙に絡み合った味わいに仕上がっています。麺は、麦の風味が豊かな「もち大麦」、強力粉の「ゆめちから」、中力粉の「きぬあかり」の3種類を使った自家製です。
マスター:次の大事なポイントは「麺のすすり方」。麺は多くても4~5本。滑らせるように素早くすすると外気との接触時間が減らせます。しっかり味わうには少量を素早く食べることが大切なんです。
大久保:美味しい。また、この野菜が…。
マスター:ラーメンを盛り上げる「核」となっているのが、この野菜。「生の紫たまねぎ」「塩ゆでのにんじん・大根」「蒸し焼きのキャベツ」「ローストのえのき」「乾燥のトマト」「塩ゆでの小松菜」「炒め煮のもやし」「生の刻みねぎ」といった9種類の野菜をフレンチの技法を使ってそれぞれ調理法を変えることで旨味を引き出しています。
大久保:野菜がシャキシャキですごく美味しい。キノコをローストして乗せるっていうのは手間だよね。
マスター:チャーシューもフレンチ風。「豚肩ロース」「豚トロ」「豚のコンフィー」「鶏パテ」の4種類から1種類を選べます。
大久保:美味しい。これチャーシューって言っていいの?
マスター:これは鶏のパテですね。
本田:めちゃくちゃジューシーで美味い。
大久保:これまでの白湯麺のイメージから全然かけ離れたものでした。
マスター:そうなんです。ジャンクさがない。
大久保:ないですね。スマート!悔しいけど感動した。感動した。感動した!!
<麺マスターの教え>うどん店の実力は「かけうどん」で測るべし!
マスター:次は、シンプルなのに極上すぎるうどんを紹介します。名古屋市中村区にある【手打ちうどん かとう】。
マスター:去年発行された「ミシュランガイド」のビブグルマンに掲載されたうどんの名店です。店主の加藤さんは、うどんの本場・香川で修業した凄腕の職人で、うどんはこだわりの自家製麺。愛知産とオーストラリア産の小麦粉を合わせることで、もちっとコシのある独自の食感を生み出しています。さらに足踏みを繰り返して生地を鍛え、しなやかで伸びのある麺に仕上がっています。
今の時期は、体が芯から温まる『鍋焼うどん』(1,180円)も人気ですが、激推しの感動麺は『かけうどん』(640円)です。
大久保:すっごい美味しそうだしヨダレが出そうなんですけど、シンプル過ぎないですか?人間ってわかりやすいから、見た目がバンッと来たらそこでウォーッて。
本田:見た目でリアクションをとりたかったんですけど…。
大久保:そう。そこ逃してるのよ、今。
マスター:逃してると思わせて、ここからパンッ!と来ますから。
大久保:強気だねぇ(笑)。
マスター:一見シンプルすぎるかけうどんですが、シンプルなメニューほど店の実力がわかります。まずは、ラーメンと同じでダシの表層を味わってくださいね。(一口食べて)あぁ…。
大久保:美味しい!かつお節のダシがしっかりわかる。本当にスッキリ。
本田:感動してます、今…。
マスター:このダシ、鹿児島産の香り高いかつおを中心に、サバ・めじか・うるめ・昆布・煮干しの6種類を使っているそうです。名古屋のうどん店ではあまり使わない昆布や煮干しを敢えて入れることで、深いコクを生み出しています。
大久保:では麺を頂きます。美味しい!つるつる、モチモチ。いい塩梅だ…。のど越しもいいし。麺とダシがからまった感じが本当に美味しい。
本田:うどんをすすった時の香りが、たまんない。
大久保:シンプルだからわかるんだね。麺とダシの旨さが。
本田:「本物のうどん」って言ってましたよね?確かに、王子がそれだけ強気で言ってる意味がわかりました。
大久保:一発目のダシを口に入れた瞬間、毛穴が「感動した!」って。聞こえた?
マスター:聞こえました。
大久保:聞こえたでしょ?全毛穴が「感動した!」って。さすが!見くびってごめんね。