毎週月~金曜日の夕方にCBCテレビで放送している情報番組【チャント!】。
毎週水曜日の人気コーナー『全力!お助けちゃん』では毎回、何事にも全力で取り組むBOYS AND MENの平松賢人が皆さんのお悩みをサポートしています。
今回のご依頼者は、2人の息子を持つSさん夫妻。
長男Yくん(2歳10ヶ月)の好き嫌いに頭を抱えているそうです。
Yくんは肉も魚も野菜も苦手。お医者さまから「もっと鉄分を摂るように」と言われていますが、なかなか食べてくれないため、仕方なく好物である餃子やミートボールばかり食べさせているのだとか。
そんな偏食を改善するため、これまでに1,000人以上の食べない子どもをカウンセリングしてきた、日本会食恐怖症克服支援協会・理事長の山口健太さんを助っ人に迎えます。
まずは、事前に撮影した食事の様子をチェックします。
この日のメニューは、鉄分満点のホウレン草とサバ缶、そしてカニシュウマイ。ところがYくんは食卓に着こうとしません。すると「ミートボール!」と催促しはじめ、しぶしぶお母さんはミートボールを食卓に並べました。
山口先生によると、これはアウト!
後から好きな物が出てくると、“駄々をこねると好きな物が出てくる”と覚えてしまい、子どもは“苦手な物は食べる必要がない”と思ってしまうそうです。
その後お父さんは「カニシュウマイだぞ」「サバ缶食べなよ」などと、何度も根気強くYくんに勧めます。直接口の中に入れてあげても「いらん」と言いながら吐き出してしまう始末。
しかし、これもアウト!
「吐き出しちゃダメ!」と教えると、子どもは“注意されるなら手を伸ばさないほうがいいな”と感じてしまい、食わず嫌いな物が増えてしまうそう。逆に、「口に入れられたんだね!」などと出来たことを褒めるほうが効果的です。
Yくんの食事シーンを見て山口先生が挙げた問題点は次の3つ。
(1)子どもの言いなり
(2)何度も勧める
(3)食事の雰囲気が殺伐
そして、2つの『好き嫌い克服方法』を教えてもらいました。
≪克服方法1.子どもに合わせた調理≫
子どもの好きな物に見た目や食感を合わせてみましょう。今回は鶏のササミとホウレン草を細長く切って揚げ、Yくんの大好物フライドポテト風に調理しました。
≪克服方法2.料理の勧め方≫
普段は作ったものを全てテーブルに並べていましたが、まずは好きな物を小皿に分けて量を制限して出します。「もっと食べたい」となってから嫌いな物を提供すると良いでしょう。
嫌いな物を出す際は、お皿に1口分ずつ出します。子どもにとって初めて見る食べ物はハードルが高いので、「これなんだと思う?」「触ってみたら?」「どんな匂い?」などと興味を持ってもらう声掛けをしながら出すと食材への抵抗が減ります。
いよいよYくんが保育園から帰宅し、夕食の時間です。
今回の重要なポイントは3つ。
(1)好物でお腹いっぱいにしない
(2)嫌いな物に興味を持たす
(3)楽しい雰囲気で食事
Yくんの前に1人前ずつ小皿に分けた餃子を出すと、腹ペコだったYくんはあっという間に自分の分をペロリ。おかわりを要求しました。
次に出したのは、Yくんの苦手な鶏のササミとホウレン草。「お母さんちょっとチャレンジしてみたよ。何かな?」と声をかけながら出してみると、「ん?」と興味を持ちパクリ。続いてホウレン草もパクリ。そして、まさかのおかわり!
順調に苦手なササミやホウレン草を食べ進めてくれましたが、餃子を食べる弟を見て再び自分も餃子が食べたくなってしまったYくん。「餃子!餃子!」とお母さんに催促します。しかし、ここで言いなりになってしまうといつまでたっても好きな物しか食べない子どもになってしまいます。ここはお母さんぐっと我慢!
餃子がないとわかったYくんが、次に興味をしめしたのはサバ缶。いつもは食べないサバ缶もこの日は自らパクリ。「すごいな~」「嬉しいな、お母さん」などと声をかけると、Yくんはとても嬉しそうな表情をします。
楽しい雰囲気の食卓にYくんの食欲もわいてきたようです。
この日のYくんは、今まで食べるのを嫌がっていた鶏のササミを6本、ホウレン草3切れ、サバ缶2口を食べてくれました。「想像以上に食べてくれて嬉しいです!」とお母さん。お父さんも「最後にサバ缶も食べるって言ってビックリしました」と驚いています。
Sさん夫妻のように子どもの好き嫌いに悩むご家庭は多いと思いますが、嫌いな物を出すタイミングや量、声のかけ方など、少し工夫するだけで子どもの好き嫌いが克服できます。諦めるのではなく、食べ物に興味を持たせることや楽しい食卓の雰囲気づくりが大切ですね。
Yくん、これからもたくさん食べて大きくなってね!今回のお助けも大成功!!