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負ければ「王座タイトル」失う藤井聡太七冠 相手はライバル伊藤叡王 プロ棋士が注目した「4四角」

10.08(水)14:57
将棋の藤井聡太七冠が、負ければタイトルを失う踏ん張りどころの1局を戦っています。藤井七冠に伊藤匠叡王が挑戦する王座戦五番勝負。藤井七冠はここまで1勝2敗で、10月7日の対局に負けると王座のタイトルを失い、六冠に後退します。
伊藤叡王は2024年6月、当時八冠だった藤井七冠から叡王タイトルを奪取した相手。2つ目のタイトル獲得を目指しています。対局は午前9時に始まり、先手の藤井七冠はお茶をひと口飲んでから1手目を指しました。

注目を集めたのは、序盤からの伊藤叡王の指し手です。伊藤叡王は互いの角を交換する「角換わり」を得意としています。そのため今回も角換わりの戦法で挑むと思いきや、「4四角」で指しました。この作戦に、棋士の勝又清和七段は「伊藤叡王の『ここで勝負を決めたい』という強い意志を感じさせるものでした」と感心を示します。

棋士 勝又清和 七段:
「藤井七冠も角換わりを得意としていて、伊藤叡王もそれに受けて立つのが今までの2人の勝負でした。ここで角が出たのは初めてでした」
これに対し、藤井七冠はゆっくりと駒を組み立てる持久戦を選択。伊藤叡王が角の交換を促すも藤井七冠は応じず、互いに角が盤上に残ったままの静かな戦いが続きました。
負ければタイトルを失う藤井七冠は、挑戦者の伊藤匠叡王(22)を破り、対戦成績を2勝2敗のタイに戻し、決着を最終局に持ちこみました。最終局は10月28日に山梨県甲府市で行われます。