
名古屋出身の氷上の新星 オリンピック出場のカギは「美しい表現力」「4回転サルコウ」 意外な特技&10年前のキュートな姿にファン爆増の予感! 男子フィギュアスケート・中村俊介選手(20)

フィギュア王国愛知から、新たなスター誕生の予感! 半年後に迫る冬のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック出場の切符をつかもうと、懸命に努力する中村俊介選手です。小学5年生の頃から抱き続けた「オリンピックで優勝したい」という夢を、現実にしようと奮闘する姿を追いました。
名古屋出身のフィギュアの新星を発見! 表現力&サルコウでオリンピックへ

前回の北京オリンピックでは、現在中京大学4年生の鍵山優真選手が銀メダルを獲得し、名古屋市出身の宇野昌磨選手が2大会連続メダルと、愛知ゆかりの選手が大活躍をみせた男子フィギュアスケート。
そんなフィギュア王国愛知から、ミラノオリンピック期待の星が現れたと聞き、さっそく練習をしている京都府宇治市の木下アカデミー京都アイスアリーナへ向かいました。
すると、たくさんの選手が練習する中に、ひときわ目を引く白いジャージを着た長身の選手を発見。彼こそが今、フィギュアスケート界で注目されている名古屋市出身の中村俊介選手です。

2年連続で世界ジュニア選手権に出場し、今シーズン、シニアデビュー。来年のミラノオリンピックにつながる強化選手に選ばれた、今、人気実力ともに大注目の選手です。
この日はショートプログラムの練習をしていたのですが、スタイルの良さを生かした表現力に、思わず目を奪われます。
名古屋市出身 中村俊介選手(20):
「表現の部分を強みにしています。少しでもダイナミックな動きに見えるよう、指先足先まで意識して(演技が)大きく見えるようにしている」
その表現力を武器に、2023年の全日本ジュニア選手権で頂点に輝きました。

そんな中村選手がミラノオリンピックに向けて力を入れていることは、4回転ジャンプのマスター。トーループとサルコウの練習をしているといいます。
4回転トーループは、加点が付く程の完成度の高いジャンプをすでに習得。今、課題として取り組んでいるのは、難易度が上がる4回転サルコウ。踏み切る瞬間に足がカタカナのハの字になるのが特徴のジャンプです。
練習が始まると、黙々と4回転サルコウに挑む中村選手。回転が足りず着氷で失敗することもありますが、1本跳ぶごとに、踏切の位置やタイミングなどをコーチと入念に確認します。
この日は残念ながら成功の瞬間を見ることはできませんでしたが、別の日の練習では4回転サルコウをきれいに着氷していました。習得すれば大きな武器となります。
鍵山選手をはじめ層の厚い日本男子フィギュア界で戦うためには、4回転サルコウの習得は必須です。その手応えは…?
名古屋市出身 中村俊介選手(20):
「サルコウに関しては4回転まわれる回転速度。高さを出せれば降りられるので、毎回降りられるぐらいサルコウを伸ばしていきたい」
意外な息抜き&小学生時代の秘蔵映像にキュン!

4歳上のお姉さんの影響で5歳から名古屋でスケートを始めた中村選手。現在は京都で一人暮らしをしています。
自宅を訪ねてみると、部屋には簿記や経営学などの教科書がズラリ。中村選手は現在、同志社大学商学部の2年生で、経済や経営について学んでいます。
名古屋市出身 中村俊介選手(20):
「スケートに行きながら学校という面でバランスが難しい。毎日苦労しながら頑張っています」

そんな中村選手の癒しがラテアート。本格的なエスプレッソマシーンを購入するほどはまっていて、ストレス発散にもなっているといいます。
早速ラテアートの腕前を見せてもらうことに。ミルクを泡立て、繊細かつ大胆に、ハートを描いてくれました。加点が付きそうな、なかなかの出来栄え!

京都で練習に励む中村選手。実は中京テレビ「キャッチ!」では、10年前から中村選手に注目し、取材を行っていました。
当時の映像を本人と一緒に見てみると、当時、11歳だった中村選手はバレンタインにもらったチョコの数を聞かれ…
中村俊介選手(当時11):
「10個くらい…義理チョコ、義理チョコです、義理チョコなんで。(本命チョコは)ゼ、ゼロです」
小学生らしいかわいい受け答えをする姿が記録されていました。

当時の試合では3連続ジャンプを決めます。これには本人も「今よりキレがあります」と笑顔。
この頃から抜群の表現力をみせていて、音楽と一体となった、流れるようなステップも披露。リンクから離れても熱心に復習していました。
そして、カメラの前で語っていた夢は…
中村俊介選手(当時11):
「平昌オリンピックの次のオリンピックに出場して、表彰台もしくは優勝したいです」

「オリンピックで優勝したい」という幼い頃の自分の言葉に、現在の中村選手も刺激を受けた様子。目指すは少年時代からの夢、来年のミラノオリンピック出場です!
名古屋市出身 中村俊介選手(20):
「(オリンピック出場選考の12月の)全日本選手権で、どれだけ自分の一番いい演技ができるかが課題になってくる。全日本選手権で頑張りたい」
12月の全日本選手権で、夢への第一歩を踏み出すことができるでしょうか。4回転サルコウの成功が、世界の舞台へと導くカギとなります。名古屋が生んだ新星の輝きに、これからも目が離せません!