水が苦手な3歳の女の子 克服のきっかけは“ハギトモ流”特別レッスン 顔を洗うことも嫌がっていたのに…プールで顔をつけることに成功!
3歳の女の子に水嫌いを克服するきっかけがやってきました。元オリンピック選手が開いた、絵本の世界と水泳を融合したイベントに参加することに。水が苦手な女の子は、恐怖心を乗り越え、プールを楽しめるようになったのでしょうか…?
水嫌いの女の子が水のスペシャリストのイベントへ
愛知県春日井市に住む松野莉瑚ちゃん(3)は、今年7月からプールに通い始めたのですが、実は水が苦手…。お母さんが「プール行こう?」と誘っても「や~だ」といって、進んで行けない日もあるそうです。
朝は水で顔を洗うことを嫌がり、濡れたタオルで拭いてもらっています。
そんな莉瑚ちゃんが心配なお母さん。
莉瑚ちゃんの母 松野莉沙さん:
「水に対する恐怖心をなくして、少しでもプールを楽しいなと思ってほしい」
そこでお母さんは、莉瑚ちゃんの水嫌い克服のため、あるイベントに参加することを決意しました!
主催者は、かつて競泳の日本代表として国際大会やオリンピックで活躍した水のスペシャリスト・萩原智子さん。現役時代は“ハギトモ”の愛称で親しまれてきました。今は小学4年生の男の子のママでもあります。
萩原智子さん:
「実は今回、春日井市で初めての試み。絵本とスイミングは一緒かなと、くっつけさせていただいて」
絵本の読み聞かせで水に対する恐怖心を克服させようというのです。
オリンピック選手になるまでには、たくさんの人たちの励ましの言葉で救われたという萩原さん。“ことばのちから”で子どもの挑戦を応援したいと、絵本を通して水泳の普及活動を続けています。
水嫌いな女の子に変化? “ハギトモ流”特別レッスン
11月、莉瑚ちゃんが春日井市の温水プールにやってきました。
緊張気味の莉瑚ちゃん。受付で「お名前を教えてください」と言われても、口ごもってしまいます。果たして、楽しくプールに入ることができるのでしょうか…。
イベントは、萩原さんが自身の経験をもとに書いた「ペンギンゆうゆ よるのすいえいたいかい」という絵本の読み聞かせから始まりました。
主人公は泳ぎが苦手なペンギンのゆうゆ。周りの生き物に協力してもらいながら努力するという物語です。ゆうゆは、好きなことに一生懸命チャレンジして、仲間やライバルと出会いながら、本当の“強さ”や“優しさ”とは何かを学んでいきます。
静かに聞いていた莉瑚ちゃんですが、萩原さんが「みんな、ゆうゆはどこか探して」と呼びかけると、思わず立ち上がります!
ゆうゆに夢中になったところで、いよいよプールへ。「早く入りた~い」と、いつになく積極的です。
プールに入っても笑顔を見せてくれていましたが、やっぱりまだ怖いのか、水に顔をつけるのは嫌がりました。それでも、絵本に出てきた「いけいけどんどん!」という応援のかけ声に励まされ、お友達と元気よくハイタッチ!
しばらくすると、かなり水に慣れてきた様子の莉瑚ちゃん。しかし、ここで難関が…。水に顔をつけてフラフープをくぐる障害物に挑戦です。顔を洗うのも嫌がっていた莉瑚ちゃんですが…なんと、プールで顔をつけることに成功!
レッスン後、「楽しかった?」と尋ねると、笑顔で「うん!」と答えてくれました。
莉瑚ちゃんの母 松野莉沙さん:
「絵本も読んでもらって、ペンギンさんが頑張っている姿をみて、自分も頑張ろうかなと思ってくれたのかな。今日は大成功です。参加してよかったです」
萩原智子さん:
「キャラクターと一緒に入る気持ちでやってくれたんじゃないかな。途中で絵本の中にある応援の仕方もみんなが言ってくれたりして、友達を応援したり応援されたりして、楽しかったんじゃないかなと思います」
水が苦手だった莉瑚ちゃんが、絵本の世界とプールを融合させた新たな試みによって、大きな一歩を踏み出しました。萩原さんの経験と創意工夫から生まれたこの取り組みは、今後も水が苦手な子どもたちに希望を与えていくことになるかもしれません。