
ウルフドッグス名古屋の水町泰杜選手 前人未到の二刀流で「2つのバレーをつなげたい」【じもスポ】

まもなく開幕する、国内最高峰リーグ・SVリーグ。愛知のチームに、前人未到の挑戦を続ける選手がいるんです。

11日、稲沢市で行われた練習試合。ファンのお目当ては――
「泰斗くん、水町くん」(ファン)
「水町泰杜選手です」(ファン)
ウルフドッグス名古屋の水町泰杜選手。
身長181cmとバレーボール選手としては小柄ながら、力強いスパイクやサーブが持ち味。
日本代表にも選出された、今大人気の選手です。
「いるだけで一気に明るくしてくれる」(ファン)
「仲間をフォローするところ」(ファン)
「(チームメイトからは)うるさいって言われます。 『居るだけでうるさい』と」(水町泰杜選手)
ビーチバレーに力を注ぐ

熊本の名門・鎮西高校時代は、1年生ながらエースとして全国制覇にけん引。
同世代のトップを走り続け、「水町世代」と呼ばれるまでになりました。
パリオリンピックで活躍した高橋藍選手も「水町世代」の一人なんです。
「高校生の時は『水町に勝つ』ということを監督からも言われていたし、泰杜を倒すことが、日本一の高校生になる条件だったので、常にライバルとして見ていた」(高橋藍選手)
去年大学を卒業し、ウルフドッグス名古屋に入団した水町選手。
インドア以外にもう一つ、力を注いでいることがあります。
それは、ビーチバレーです。
SVリーグのオフシーズンは、トヨタ自動車のビーチバレー部に所属。
バレーボールとビーチバレー、二刀流で活動しています。
「2つのバレーをつなげたい。 初めての挑戦でどういう風にやっていくか先は見えないけど、自分らしく明るく、自分にできることを精いっぱいやりたい」(水町選手)
興味をもったのは高校1年の時

熊本出身の24歳。ビーチバレーに興味をもったのは、高校1年の時でした。
「高校1年に上がるときに熊本地震があって、体育館が使えなくて。外で練習することが増えてきて、グラウンドで簡易的な木の棒とひもを使って、バレーをやっていた時期があった。2対2でバレーをする時があって、『ビーチバレーこんな感じなのかな』と興味を持った」(水町選手)
ビーチバレー2年目の今年は、9月に開催されたジャパンツアー・北海道大会で初優勝。自身の今シーズン最終戦となった名古屋大会でも準優勝を飾るなど、急成長を遂げています。
「コートに2人しかいないので、1対1の個人的な駆け引きが大事になってくるし、ペアによって自分に求められる役割も違うし、そういうところがすごく面白い」(水町選手)
インドアとの違いに戸惑いも…

若い世代のビーチバレー日本代表にも選ばれた水町選手。
インドアと同時に日の丸を背負う、前人未到の道を歩んでいます。
インドアと違い、天候に左右されるビーチバレー。
ビーチバレーの魅力にのめりこむ一方、インドアとの違いに戸惑いもありました。
「最初は全然跳べなかった。インドアと跳び方も全然違うし、歩くだけで疲れる。特にプレーをしていなくても疲れる」(水町選手)
天候に左右される種目ゆえの、こんな苦労も――
「一番は風。この辺りだろうなと位置どったところからボールがずれていくので、上げたボールも風によってずれていくし、そこが難しかった」(水町選手)
Q.砂をまいていたのは風向きを確認するため?
「そうです。玄人はそうします。僕は”素人”なのでわかったふりして」(水町選手)
「ビーチバレーの面白さを広めたい」

SVリーグが終わった後は通常オフシーズンとなり、比較的、体を休めることができますが、水町選手は1年中フル稼働。
「(1年目は)本当に休みがなかったので、体は結構きつかった」(水町選手)
それでも、「ビーチバレーの面白さを広めたい」。
その一心で、二刀流を続ける水町選手。
思いは、ファンにも届いていました。
「アウトドア(ビーチバレー)を観に行くのはハードルが高いけど、水町選手を直接見たくて」(ファン)
「インドアで水町選手を知って、そこからビーチバレーへ。今シーズンいろんなところへ観に行った。(ファンも)オフシーズンがない」(ファン)
さらに自身もビーチバレーを経験したことによって、インドアへの思いが変わったといいます。
「ビーチバレーを始めてから、ビーチバレーの面白さも知れたし、逆にインドアも面白いと思ったシーズンだった。『(インドアは)人並にやったからもういいかな』って思っていたけど、もっと上を見させられて、『まだまだできるな』と思って。(インドアも)やっぱり面白いな」(水町選手)
インドアでの活躍を誓う

ビーチバレーの最終戦から、わずか2週間後。
インドアのウルフドッグス名古屋に合流。
「ボールが小さく感じるし、床の反動が大きいので関節が”ギクギク”になった」(水町選手)
ビーチで培った経験を糧に、来週開幕するSVリーグへ。
3シーズンぶりの優勝に向け、活躍を誓います。
「チームでは優勝を目指しているので、最後、勝てるチームでいるのと、一日一日常に成長し続けることを意識して、どんどん前に進んでいくチームになりたい」(水町選手)
(10月16日15:40~放送メ~テレ『ドデスカ+』じもスポ!コーナーより)