東海地方で、これから夏の暑さが本格化していきます。心配なのが、高まる熱中症のリスクです。子どもたちを守ろうと、自治体も取り組みを進化させています。
「午後3時すぎの岐阜県川辺町です。これから小学生の下校時間ですが、学校の前にマイクロバスが停まっています」(記者)
バスに乗り込む川辺東小学校の子どもたち。熱中症対策で、7月から9月半ばまで、自宅までの距離が約2km以上の児童がバスで下校します。
「徒歩だと30~40分くらいかかっています。結構苦しいです」(6年生)
「バスの中はめっちゃ涼しいからいい」(5年生)
「今の暑さだと熱中症になりやすいので、バスだと熱中症のリスクも減るし、安全に下校ができるのでうれしい」(6年生)
厳しい暑さから子どもたちを守ろうと、2025年から町内に3つある小学校で始まった下校時の取り組み。
1、2年生に限ったものでしたが、反響は大きかったといいます。
「近隣の市町村はもとより、他県からも具体的な進め方について問い合わせがありました」(川辺町教育長 川上二郎さん)
川辺町は今年からバス下校を拡大

熱中症対策としての手応えを感じ、2026年からは規模を拡大します。
これまで約2.5km以上としていた自宅までの距離を2km以上に緩和するほか、対象児童を全学年に拡大。2025年の6倍以上の129人が利用します。
「子どもたちを鍛えるという観点も大事だと思うが、守るということがそれ以上に大事なことだと思うので、やらなくてはいけないと思っています」(川上教育長)
これまで使っていた町の公用車2台だけでは足りないため、マイクロバス2台と大型バス1台も加えた計5台で子どもたちを送り届けます。
2026年から対象となった児童の保護者は――。
「去年までは歩きだったのでありがたい。塩分タブレットを渡していたが、どうしても顔を真っ赤にして帰ってくる」(3・5年生の親)
「冷却リングを用意していたが、嫌がったりしてなかなか対策できなかった。去年はすごく暑かったので、家の近くまで送ってもらえるのはありがたい」(2年生の親)
町は今後もこの取り組みを継続していきたいと話します。
「この暑さが続く限り、川辺町としては、子どもの命を守るという観点で今後も続けていきたい」 (川上教育長)
愛知・新城市は暑さ指数で休校を判断

愛知県新城市では――。
7月3日は梅雨の合間の貴重な晴れ。水泳をする子どもたちにも笑顔があふれます。
暑い日にはうってつけの水泳ですが、あまりに暑くなりすぎと――。
「暑さ指数を34以上と予測した場合、次の日は臨時休校とします」(新城市教育委員会 安井研二さん)
新城市は2026年から、翌日の暑さ指数が34以上になる予測が出ると、一部を除いた小・中学校を臨時休校にする独自の取り組みを始めます。
暑さ指数は、気温のほか湿度や日射などを取り入れたもので、熱中症の危険度を表す目安となっています。
3日も、子どもたちが登校してきた午前8時ごろ、校庭で教師が「暑さ指数」をチェックしていました。
午前8時時点の暑さ指数は23.1。
こまめな水分補給をするなど「注意」を呼びかけていました。
前日夕方の暑さ指数で判断

新城市が新たに始める臨時の休校措置。
環境省が前日夕方に発表する暑さ指数で判断します。
熱中症警戒アラートが出る「33」よりも高い34以上の予測が出ると適用され、アプリで保護者へ通知されます。
「『顔を真っ赤にして帰ってくる』などの意見を保護者からもらっている。地域の特性もあるが、徒歩通学で2km以上歩いてくる児童・生徒もいるので、登下校も含めて児童生徒の安全を守りたいということで考えています」(安井さん)
児童たちは夏の暑さについて――。
「登校や下校は暑い」
「授業中、暑すぎて集中できません」
試行期間は7月6日から17日まで。
もし臨時休校で授業数が足りなくなった場合は、夏休み明け以降に調整することを検討するといいます。
「天候によってもどうなるか分からないが、自分たちの子どもの頃と環境が確実に違う。今の子どもたちにとって安全で、学習が止まらない方法で対応できたらと思っています」(担任の教師)


