地下駐車場で274台が水没…補償はどうなる 駐車場側の責任どこまで? 運営会社は「何も決まっていません」三重・四日市市

今月12日の大雨で浸水した、三重県四日市市の地下駐車場。274台の車が水没しましたが、被害の補償はどうなるのでしょうか。
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今月12日、1時間に123.5ミリの大雨で地下1階と2階が水に浸かった、三重県四日市市の地下駐車場。水没車両はあわせて274台に上りました。
地下に溜まった水は4日がかりでようやく排出されましたが、調査に当たった国交省が撮影した写真を見ると…天井まで水没した地下2階で水没した車が流され、ほかの車にぶつかるなど、被害の大きさが分かります。
運営会社は…「なにも決まっていません」
(光山雄一朗アナウンサー)
「今日の午前中に排水作業は完了しましたが、その地下駐車場には、依然入ることができません」
まだ車の所有者も駐車場に入れず、被害車両の運び出しも見通しが立たない状況です。今後の焦点は、水没した車の補償ですが、地下1階に車を停めていた男性に話を聞くと…
(駐車場の利用者)
「車をレッカーするにしても、車の状況がわからないと、修理をするか廃車にするのかわからないので…」
この男性は、任意保険に入っていたため何らかの補償を受けられる見通しですが、そもそも駐車場側に責任はないのかと指摘します。
(駐車場の利用者)
「今月14日に(運営会社に)電話をかけたら、翌日に折り返しがあって『なにも決まっていません』というやりとりはした。それ以外は何もない。“人為的な過失がゼロ”というのは、苦しいのではと個人的には思う」
家財道具は全部水に…
この駐車場では雨の当日、水の流入を防ぐ止水板を設置できませんでした。あまりにも短時間に水が押し寄せたため、避難するしかなかったとしています。
この他、四日市市内では今回の記録的な大雨で、少なくとも約3300軒の住宅が浸水被害に遭い、きょうから、保険金の申請などに必要な罹災証明書と被災届出証明書の受付が始まりました。
(被害に遭った市民)
「(大雨)当日は、玄関から水が入ってきたと思ったら、その後(家の中に)ザーッと水が入ってきて、掃き出し窓からも水が入ってきて、全室がつかって…」
Q.家財道具は?
「全部水につかっている」
(被害に遭った市民)
「くすの木パーキングに車を止めていたので、水没している。家から(職場などへ)は、30~40分歩けば行けるので」
都市の排水能力を上回る急激な豪雨で、街中が水に浸かった今回の被害。完全な復旧には、かなりの時間がかかりそうです。