蚊も“夏バテ”? 猛暑和らぎ10月も蚊に刺される恐れが… 「暑い時は葉の裏などに隠れていた」対策グッズにも変化

ことしは暑すぎて飛んでいる「蚊」も少なく、刺された記憶がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、ピークはこれからなんです。
【写真を見る】蚊も“夏バテ”? 猛暑和らぎ10月も蚊に刺される恐れが… 「暑い時は葉の裏などに隠れていた」対策グッズにも変化
蚊の生息状況について年間を通じて調査している、名古屋市衛生研究所。こちらで調べたデータによると、気温との関連で8月がピークになる年と、逆に8月が少なくなる年にわかれるそうです。
(松本道弥アナウンサー)
「ことし、蚊の数が少なくないですか?」
(名古屋市衛生研究所 天野賢課長補佐)
「8月はちょっと少ない。9月にかけて増えてくるので注意が必要。ひょっとしたら10月も増える可能性がある。9月10月は気をつけてほしい」
なんと、ことしは10月も蚊に刺されないよう注意すべきだと言います。
「気温が高めなので蚊が動きにくいのかも」
(松本)「データはどうやって調査している?」
(天野課長補佐)「名古屋市内の公園で『人おとり法』といって人に寄ってくる蚊を網で捕まえる調査をしている」
今年度の調査ポイントは、瑞穂区の瑞穂公園内6か所ですが、きょうは研究所の敷地内で、いつもの捕獲の様子を再現してもらいました。
調査は、週に1回午前中の8分間。
(天野課長補佐)
「1匹捕まえました」
3分後に1匹捕獲。その後も待ち続け…
(松本)「結果、何匹ですか」
(天野課長補佐)「2匹です。2匹なら少ない。気温が高めなので蚊が動きにくいのかも」
“卵の数”は例年と変わらず… 蚊はどこに?
蚊は気温30℃以上になると活動が弱まり、人を刺すことも少なくなるといいます。名古屋の猛暑は、蚊にとっても困りごとなのです。
そして、研究所の敷地では蚊の産卵数も調べています。
(天野課長補佐)
「2週間弱で成虫になる。卵は20~30個ある印象。去年よりは少ないけど自然界なのでばらつきはある。そこまで減っていない」
(松本)
「産卵の数は例年と変わらないけど、吸血する蚊の数は少ない。これはどういうこと?」
(天野課長補佐)
「昼間が特に暑いので葉の裏や陰の中に隠れて、暑い時間はやり過ごしていた」
(松本)
「蚊も夏バテしているってこと?」
(天野課長補佐)
「そうです。おそらく9月にピークが来る。8月よりも多いし7月よりも多くなると思う」
気になる外出時の対策は…?
最後に、蚊に刺されないため外出時に心がけておくといいことを教えてもらいました。
(天野課長補佐)
「ヒトスジシマカは飛ぶ力が強くないので、早歩きすれば避けられる。小さな水たまりが大好きなので、外で(植木鉢の)水受けは使わないでほしい」
季節は秋だけど…売り上げ伸ばす“蚊の対策グッズ”
ところかわって、天白区の「ドラッグスギヤマ」では、9月に入っても蚊取り線香や殺虫剤など、蚊の対策グッズがまだまだ売り上げを伸ばしているといいます。
(ドラッグスギヤマ 天白島田店 奥村良店長)
「本来だと、このメインの売り場は秋、冬に向けた衣替えで、防虫剤が並ぶ予定なんですが、(蚊の)殺虫剤の売り場を維持している」
今月は、去年の同じ時期に比べて、2割ほど売り上げが伸びているという蚊の対策グッズ。例年より期間を延長して売り場を維持しています。
特に売れ行きをのばしているのが、スプレーを1回噴射するだけで、薬剤が部屋中に広がり半日ほど効果が持続するという商品。手軽に蚊を退治できることから人気を集めています。
さらに…
(ドラッグスギヤマ 奥村店長)
「お肌につける虫除けスプレーも、例年は(売れ行きが)収束するが、まだ蚊がたくさんいるということで、こういう虫よけも売れている」
子どもにも安心な肌に優しい“ミストタイプの虫よけ剤”も売り上げ好調です。
しかし、どんどん売れると手放しで喜んでいるのかと思いきや…
注文しても入ってこない商品が
(ドラッグスギヤマ 奥村店長)
「商品によってはメーカーが生産をストップしていて、注文しても入荷しない商品もある。(売れ行きが)例年と違うので、とまどっている」
喜び半分、とまどい半分…この店では9月末から10月初旬まで、いまの売り場を維持していく計画です。