高齢者を狙う「還付金詐欺」の被害が急増し、今年5月までの認知件数は去年の同じ時期の2倍、被害額は4倍になっています。犯行グループの巧妙な手口を、被害に遭った男性が語りました。
「ばかだなって思っていただけですよね。もう少し考えられなかったのか」
こう語るのは、今年3月、総額400万円の詐欺被害にあった愛知県の70代男性です。
きっかけは、自宅にかかってきたある電話でした。
役所の職員を名乗る男からの 「高額医療の手続きがされていない」「ATMで手続きができる」という電話を、妻の医療費に関する給付金だと思い込んでしまった男性。
「ATMで給付金の予約番号が取れる」と言われたことから、指示されるまま銀行のATMに向かいました。
男性は不審に思いつつも、何度も連絡を受け、「迷惑をかけたら申し訳ない」という思いなどから、男の指示通りにATMを操作。
しかし、誘導されていたのは振り込みで、合わせておよそ200万円をだまし取られました。
男性はその時のことをこう振り返ります。
「 手続きをしないといけないということが先に頭の中にきてしまって、もう少し冷静に考えればよかったが、歳のせいか思考が偏ってしまった」
その後、明細を確認し、詐欺だと気付いた男性。
すぐに警察へ相談しましたが、その翌日…
今度は警察を名乗る男から「きのう振込予約がされているので解除の手続きをして」と電話があったことから再度ATMに行き、さらに200万円をだまし取られました。
「自分は詐欺にひっかからないという思いがあった」
急増する被害‥身を守るためには?
「高額医療費の手続き」などを名目にATMを操作させるなどして、お金をだまし取る還付金詐欺。
愛知県内では去年から急増し、今年1月~5月までの認知件数は286件、被害総額は8億2200万円に。
去年の同じ時期と比べて件数は約2倍、被害額は約4倍という急増ぶりです。
また、4月までの認知件数、被害総額は全国ワーストです。
「愛知では急増しているが全国では減少です。これは愛知県が狙われている実態がある」(愛知県警生活安全総務課 中川元宏警視)
警察は還付金詐欺の特徴についてこう指摘します。
「還付金詐欺の被害者の約9割が60歳以上。高齢者に的を絞った犯罪なので、携帯電話よりは固定電話にかけてくる」(中川警視)
では、被害にあわないために、どのような対策が有効なのでしょうか。
「固定電話に対しては、どの番号からかかってきたのかがわかるナンバーディスプレイを契約してもらうこと、また非通知設定でかけてきた電話に対して、どの番号からかけてきたかわかるナンバーリクエストの対策を取っていただきたい」(中川警視)


