「もしバスに閉じ込められたら…」 園児らが通報訓練 クラクションや非常ボタンなどで助けを呼ぶ方法を学ぶ 三重・鈴鹿市

子どもがバスに置き去りになった時、どうすればいいのか。三重県の幼稚園に通う子どもたち180人が命を守る方法を学びました。
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(先生)「バスに閉じ込められたら、まず最初は何をする?」
(園児)「『助けて』って言う」
きょう、三重県鈴鹿市の幼稚園で行われた訓練。3歳から6歳の子どもたちが、万が一、バスに取り残された場合にどうすればよいかを確認しました。
JAFが2023年の夏に行った実験では幼稚園の送迎用バスの車内は約1時間で40℃を超え、最終的に48℃まで上昇しています。
静岡県では3年前の2022年、最悪の事態が…。カメラを前に笑顔を浮かべる河本千奈ちゃん3歳。静岡県牧之原市の認定こども園の通園バスに約5時間置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなりました。
発見時、千奈ちゃんの体温は40℃を超え、車内からは、脱ぎ捨てられた衣類と、空になった水筒が見つかりました。
子どもたちの命を守る地道な取り組み
こうした事件などを受け鈴鹿市のこの幼稚園では去年から訓練を始め、ことしは実施時期を7月から1か月前倒ししました。
【非常ボタンのアナウンス】「車内に人がいます。確認してください」
高温の車内ではたとえ数分でも熱中症のリスクがあるため、子どもたちはためらわずにクラクションや非常ボタンなどで助けを呼ぶ方法を学びました。
(すずか幼稚園 太田久裕園長)
「6月から暑い。きょうも暑いので、一刻も早くやっておいた方がいいだろうと」
先月30日の金曜日には、東京の都営バスが終点に到着したあと10歳前後の女の子が約8分間、バスの中に置き去りに…。女の子の健康状態に問題はないということですが、あってはならないことが起きてしまいました。
これから迎える厳しい暑さの中で、万が一の場合でも子どもたちの命をいかに守るか…。地道な取り組みが行われています。