
「ドラゴンズはミスで負ける」阪神に1勝2敗 矢野燿大さんが解説 復帰した福永と涌井を分析

週末の阪神戦は高橋周平選手の1打で連敗ストップ、そして福永選手が右ひざのけがから復帰しました。矢野燿大さんに今回の阪神戦で気になった点を解説してもらいました。
阪神との試合で復帰した福永選手。
福永選手は昨シーズン111試合に出場し、打率3割を超えてホームラン6本、打点は32と今シーズンも主軸と期待されていましたが、今年3月に右ひざをけが。
しかし5月18日に2軍の試合で実戦復帰して24日に1軍昇格、そして25日に代打で2ベースヒットを放ちました。
矢野さん:
「井上監督も開幕前には『3番で固定したい』と、1番期待をかけた選手の1人だったと思うし、その後のオープン戦も順調にいっていた。だからこそ、期待が高まったなかで今回のけがは痛かったが、この日のバッティングはしっかり振り切れているんですよね。だからレフトの選手も前に来るけど結構頭を越されている」
「福永選手のいいところは、2塁打打てる、広角に打てる、やっぱりランナーをかえすというところで福永選手をこれから迎えいれたい。ただ2軍では、サードとファーストしかまだやっていないんですよね。だからポジション的にはまだ少し限られるかなと思うが、来週から交流戦があるので、DHもあるし、スタメンでもちょっと出ながら、体調を整えて1番は交流戦が終わったあと、そこで福永選手が戻ってくるという形にしていきたいですね」
村松選手も1軍に合流して、けが人がどう復活して活躍を見せてくれるのかが、注目ポイントになっていきそうです。
阪神との3連戦で気になった点

Q.セカンドで期待されていた福永選手がまだセカンドをやっていないのは、ひざへの影響があるからか
「そうですね。井上監督も『スライディングを見てホッとした』と言っていたように、やはりひざの状態はまだ良くないので、セカンドはまだ難しいかなと。ファースト、サードかなと思います」
Q.しかし阪神との3連戦は、1勝2敗と勝ち越しはなりませんでした。その中で矢野さんが気になった点は
「バンテリンドームは大きな球場なので、作戦とか走塁をしっかりやっていきたいというところで、やっぱりドラゴンズはミスで負けるんですよね。バント失敗して送れない」
Q.ファン目線だと「バントは決めて当たり前」だと思う部分もあるが
「そう思ってるでしょ。バッターは嫌なんです、とても難しい。ノーアウト1塁2塁というのは、ファーストがすごくプレッシャーをかけてくる、バント絶対やってきてコースを決められる。そういうところで決めるっていうのは、バッターはすごく嫌だし難しい」
走塁は「気持ちがめちゃくちゃ前にいく」
「そして走塁ですね、これも『なんでアウトになるんだ』って思うじゃないですか。でもね、気持ちがめちゃくちゃ前にいくんですよ、当たったら『バットが当たった、ホームに行くぞ』ってなると、思っているよりも(前に気持ちが)出てしまうんですよ。だから準備の段階で、初めのリードをベースから小さくしてもらいたい。準備をしていても出てしまうので、今後こういうことは起こりえるので、『これぐらいのリードで行くよ』ということを、もう1回確認してやっていけば、ドラゴンズは上がっていく。盗塁は増えているので、バントや走塁の準備をやっていけば上にいけると思います」
Q.セーフティスクイズのサインで、バットに当たったら走るということか
「そうですね、当たったら走る。そこにランナーはタイミングを合わせているので、思いのほか(前に)出てしまうんですよ。だから見逃したり、空振りしてしまうと(前に)出てしまう」
38歳のベテラン浦井投手が好投続ける

しかし、いいところもありました。それは涌井投手のピッチングです。
今シーズン4試合に登板し、2勝1敗、防御率は1点台です。
5月14日のヤクルト戦では6回無失点、23日の阪神戦は7回無失点と2試合連続無失点ピッチングが続いています。
「森下選手にインコースに投げた時が1球だけあったが、このあと全部アウトコースに抑える。(以前)北谷のオープン戦で、インコースの厳しいコースでホームランを打たれているんですよ。しかも今回0対0でホームランを打たれたらダメな場面で、この1球しか投げていないボールで、気持ちの強さやコントロール、全部含め得られた、そういう投球をしたんです。この1球のすごさを、キャッチャーならではで、 ぼくはよく理解できるんです」
Q.6月に39歳を迎える涌井投手。どんなところに期待するか
「投げて結果を出すことはもちろんだが、『涌井投手こんなに準備しているんだ、こんなことやっているんだ』というところを井上監督も期待していると思うので、試合はもちろん、それ以外のところでもチームを引っ張っていってほしいですね」
ドラゴンズは27日から神宮球場でヤクルトと3連戦です。
(5月26日放送メ~テレ『ドデスカ!』より)