
石川祐希選手に続く次世代のスター候補を発見! 魅力は“高校生No.1のジャンプ力”と“ブロックの上から打つ強烈スパイク” ジャンプ最高到達点は3m45cm 【男子バレーボール・柏﨑祐毅選手】

人気爆発中の男子バレーボール。その日本代表・キャプテンを務めるのは、愛知県岡崎市出身の石川祐希選手です。イタリアの一部リーグでプレーし、今年5月にはヨーロッパチャンピオンズリーグ優勝という日本男子初の快挙も成し遂げた、名実ともに日本一のプレーヤー。そんな石川選手に続くスター候補の高校生が愛知県にいるというんです。驚異的な跳躍力と鋭いスパイクで驚異の得点率を誇る、期待の新星の素顔に迫ります!
次世代のスター候補を石川祐希選手の母校で発見!

石川選手の母校・星城高校(愛知・豊明市)の男子バレーボール部。春高バレーに18回出場している名門校で、5月にはインターハイ愛知県予選でも優勝。夏の全国大会に出場が決まっています。

全員エースかと思うようなレベルの高さの中で、ひときわ目立っていたのが、愛知県安城市出身の柏﨑祐毅(ゆうき)選手。U-18日本代表としても活躍する、将来期待大の高校3年生です!
柏﨑選手の魅力は、相手選手を弾き飛ばす強烈スパイク。身長は184cmとアタッカーとしては小柄ですが、マークされても関係なし! 試合では1人でほぼ半分の得点を稼いでしまう、星城高校の“大エース”なのです。

その実力をチェックするために、柏﨑選手のスパイクを受けてみましたが、まったく動けず…。目線カメラで確認すると、2m43cmのネットから柏﨑選手の顔が全て飛び出ているのが確認できました。

実際どれくらい跳んでいるのか、この日、ジャンプした指の先を計ることができる計測器で跳んでもらうと、なんと3m38cmを記録! ただ、柏﨑選手が跳べる最高到達点はこれよりさらに高い3m45cmだといいます。
このジャンプ力は高校生No.1! 日本代表の中でもジャンプ力が高い西田選手や石川選手と比べても、ほとんど差がありません。
石川祐希選手も「柏﨑くんはジャンプ力が魅力。高い打点からハードヒットができている」と太鼓判を押します。
陸上からバレーに転向 石川選手のアドバイスで身につけた秘技とは?

小学生時代は3年間走り幅跳びに励み、愛知県1位の実力だった柏﨑選手。6年生の終わりからバレー1本に切り替え、SVリーグ・ジェイテクトSTINGSのジュニアチーム (STINGS Jr.)にも入団し、バレーの才能も開花させていきました。

しかし、才能だけで頭角を現したわけではありません。自宅では、ネットと同じ高さにロープを張り、ブロックジャンプとスパイクの練習に励みました。こうした努力もあり、中学3年間で身長は9cmの伸びに対し、ジャンプ力は30cmも伸びたそうです。
間近でその姿を見てきた姉が「ホントに毎日お風呂を出てから1時間以上ずっとストレッチとかしていて、私の中で抜けていたりどんくさいイメージがあったので、そんなにストイックにできる部分があるんだと尊敬」と話すほど、努力家でもあるのです。

チームのコーチで、高校時代はセッターとして石川選手と共に6度の日本一に輝いている中根先生は、柏﨑選手についてこのように分析します。
星城高校 中根聡太コーチ:
「肉体的精神的な部分で石川より強い。石川選手は常に高い最高到達点でボールをたたく力はここまでなかった。筋肉が壊れずに何日間も同じ出力を出せるのは魅力」

実は2年前、柏﨑選手は石川選手からある助言をもらい、さらなる武器を手に入れていました。
スパイクを打つとき、力任せに真下を狙うといくらジャンプが高くてもブロックにかかるリスクが増します。そこで石川選手は「高い打点があるなら、ブロックの上から打てるものをもっと身につけた方がいい」とアドバイスしたのです。

その"ブロックの上から打つスパイク"を実際に披露してもらうことに。同じく星城高校でU-18日本代表の石田瑛城選手(3年・身長188cm)に協力してもらい、2枚のブロックで壁を作ります。
柏﨑選手のスパイクを、しっかり手を伸ばして待ち構えますが、ボールはブロックの上を軽々と越え、コートのエンドライン際に鋭く突き刺さりました。
一般的にブロックの上から狙うとアウトしやすくなってしまうので、柏﨑選手はブロックの上から狙いラインギリギリに打てる練習をしているといいます。

目の前に高い壁があっても関係ない! それはプレーに限ったことではありません。柏﨑選手が見据える先は、もっと大きな高みです。
愛知・安城市出身 星城高校3年生 柏﨑祐毅選手(17):
「日本を代表する選手になって、自分に憧れてバレーを始める人ができたらいいな」
インターハイの愛知県予選を勝ち抜き、次は全国大会で全国制覇を目指すということです。今後の活躍に注目です!