“備蓄米5キロ2000円” 創業約100年名古屋の老舗米穀店の本音は…「直接小売店に卸すなら可能か」一方で「2022年産の古古米は食べたことがない」

小泉進次郎大臣が打ち出したコメ5キロ2000円。政府は随意契約を結び、これまでより安く流通できるといいますが…。
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老舗米穀店「高値続いている…」
(大石邦彦アンカーマン 5月26日)
「6月上旬に備蓄米2000円は可能なのか、千種区の創業およそ100年のコメ店で聞きます」
こちらは大正時代から続く名古屋市千種区の伍代目善太郎 小川屋米穀店。時代時代の“米騒動”にも直面してきた老舗です。
いま店頭に並ぶのは山形や長野などから仕入れたこだわりのブランド米ですが、去年秋ごろと比べるとその価格は2倍以上に。
(小川屋米穀店 小川潤社長)
「ことし2月の状況と変わらないぐらい高値が続いている」
ことし2月末に取材した際、小川社長は未だかつてないほど苦境に立たされていると話していましたが…。
(大石)
「袋に入ってコメはありますが…例年だと天井までうずたかく積んであると言ってていましたよね」
26日、倉庫にあるコメを見せてもらうと、3か月前と大きな変化はありませんでした。相変わらずコメ不足は続いているといいます。
(小川社長)
「価格も高いし量もそこまで買えない。どうしても販売を制限するしかない」
「古古米は正直食べたことがない…」
コメ価格が高止まりする中で、小泉大臣に対してはどんな感情を抱いているのでしょうか?
(小川社長)
「私たちが思うのは、安定供給・価格の安定をいちばん求めている。価格が高騰したり、物が入ってこなかったり、そういったことは死活問題。その改善をいちばん期待している」
小泉大臣が掲げた「備蓄米5キロ2000円」。小売店の立場で現実的と思うかどうかを聞きました。
(小川社長)
「備蓄米を直接小売店に卸すなら可能だと思う」
一方で、大きな「不安」が。
(小川社長)
「2022年産のコメになってくる。古古米です。正直私も食べたことがない」
(大石)
「おコメ屋さんでも食べたことがない?」
(小川社長)
「食べたことがない」
「選挙もありますし…いろいろ事情があるのかと」
古々米は適切な環境で保管されていても、新米と比べるとパサついたりつやがなくなったりするといいます。そして味については。
(小川社長)「酸化していくのでコメの味が落ちやすくなる」
おいしいブランド米にこだわり続けてきた老舗です。これから備蓄米を店頭に並べるつもりはあるのか尋ねると…。
(大石)「そのままで売れますか?」
(小川社長)「そこなんですよね…。食べてみないとわからない」
どうしても気になる「味」。自らを“コメ担当大臣”という小泉農水大臣の今回の一手は、業者や消費者を救うものになるのでしょうか。小川社長は最後に。
(小川社長)
「政治的のことなので、選挙もありますし…いろいろ事情があるのかなと」