気象台「竜巻の可能性が高い」岐阜市で24棟が被害 室内にガラスが散乱…瓦や屋根などが吹き飛んだ住宅も けが人なし

きのうからきょう午前中にかけて大雨となった東海地方。岐阜市では、突風とみられる被害がありましたが、先ほど気象台は「竜巻の可能性が高い」と明らかにしました。
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(大野勝己記者 きのう午後9時半過ぎ)
「午後9時半過ぎの名古屋市内です。突然、強い雨が地面に叩きつけるように降り始めました。視界が非常に悪いです。また横からの風も強くなってきています」
きのう夜、名古屋市内で降った地面をたたきつける雨。
東海地方では昨夜から今朝にかけて大気の状態が非常に不安定となり、1時間雨量は最大で名古屋26.5ミリ、愛知県田原市で61.0ミリと、7月の観測史上最大の雨量を観測しました。
一方、岐阜市では…
(小池尚弘カメラマン)
「屋根が飛ばされたり、住宅の瓦がはがれたりしています」
瓦やガレージの屋根などが吹き飛ぶ被害
きのう夜、岐阜市の城田寺(きだいじ)地区では屋根の瓦が飛ぶなど、突風とみられる被害が発生しました。
「この瓦が(落ちて)散らばっていて、畑にも飛んでいた。こんなの初めて。ここまで想定していなかったので、びっくりした」
こちらの住宅では車庫の屋根が、約120メートル先の住宅の庭まで飛ばされました。
(太田有咲記者)
「昨夜吹いた風の影響で、ガレージの屋根が吹き飛んだということです」
(屋根が飛ばされた 車庫の持ち主)
「居間に座っていたらズダダダと。龍が走り回っているようなすごい音がして、雷でもないのに恐怖だった。本当に怖い。天災の怖さを思い知らされた」
この地区では、きのう午後11時40分ごろに一時停電。飛んできたもので電線が切れたり、電柱が折れたりしたことが原因とみられることから、岐阜市はこの時間帯に突風が発生したとみています。
(屋根が飛ばされた 車庫の持ち主)
「このあたりの家に被害がなく、何もないところに落ちてくれてありがたい」
岐阜市内で最大瞬間風速16.3メートルを観測
さらに、倉庫そのものが飛ばされた住宅も。
Q.あの倉庫が飛んだ?
「飛びました。荷物がいっぱい。たぶん100キロくらい入っていたと思う。まさかそんな飛ぶとは思わなかった」
どれほどの風だったのでしょうか。
当時の状況を捉えた畑の防犯カメラの映像では、午後9時半過ぎ、雨が降りしきる中、突然激しい風が吹きはじめます。
すると…
あっという間に風の勢いが増し、防犯カメラの映像もみだれてしまいました。
当時、岐阜市内では最大瞬間風速16.3メートルを観測していました。
また、風の影響で窓に木があたり、ガラスが割れた住宅も…
家の中にはガラスが散乱。畳は、すべて張り替える予定だということです。
「非現実的な感じ。初めて経験すること」
今のところ、けが人などは確認されていないということですが、風によって被害を受けた住宅などは24棟にのぼっています。岐阜地方気象台の職員が現地に入り、被害の状況を調べたところ、先ほど「竜巻の可能性が高い」と明らかにしました。
竜巻の強さは風速約35メートルと推定されるということです。