
近づく前から“雨”に警戒…『台風15号』5日昼過ぎ以降に東海地方へ最接近の見込み 線状降水帯が発生する恐れも


各地に断続的な大雨をもたらしている台風15号は、9月4日午後4時現在、宮崎市の南南東の海上を時速25キロで進んでいます。東海地方には、5日の昼過ぎ以降に最接近する見込みです。 今回の台風は、近づく前から雨に警戒が必要です。 気象台によりますと、台風周辺の湿った空気が流れ込んでいる影響で、大気の状態が不安定になっていて、東海地方でも最接近する前の4日夜はじめごろから5日の昼すぎにかけて「線状降水帯」が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。

一見三重県知事: 「明日の昼ぐらいに三重県に最接近ではあるんですけど、接近前からかなりの雨が降ります」 三重県尾鷲市の防災拠点では、浸水対策のために、土のうをおよそ1500個貸し出しています。

土のうを借りに来た人: 「(家の)すぐ裏が川なので水止めですね、あふれてこないように」 台風15号は、4日午前3時に熱帯低気圧から台風に変わったばかりで、すぐにやってきます。 災害に備える時間が限られている中、名古屋市瑞穂区のカインズ名古屋堀田店では、台風対策の特設コーナーを急ピッチで作っていました。 この店では、土のうやロープ、長靴など、大雨災害に備える台風対策コーナーを4日朝に急きょ増設しました。土のうではなく水を入れて使える「水のう袋」や「吸水シート」など、大雨対策グッズが並びます。

客: 「(名古屋は)今こんなに晴れているから、みんなそんなに焦らないだろうね」 台風になったばかりのためか、通常の台風に比べて、客足も少なめだといいます。 カインズ名古屋堀田店の長谷柊作マネージャー: 「お客さまがまだ実感がわいていないといいますか。すぐに商品を買っていただけるような対策をとっていきたいと思っています」 今回の台風は、勢力はそれほど強くありませんが、油断は禁物です。 福島智之気象予報士: 「今回の15号は、『風台風』というよりは『雨台風』です。今日のうちから急に大雨になるリスクがあります。線状降水帯が発生すると、さっきまで晴れていたのに急に大雨になるというリスクもありますので、明るいうちに早めに備えをすることが必要だと思います」 JR東海は、「東海道新幹線の『計画運休』は予定していない」としていますが、大雨や強風の状況次第では、急きょの運転見合わせなどが発生する場合があるとしています。