「買い物から帰る途中だった」 逆走車を運転していた99歳男性 恵那山トンネル内で正面衝突事故 巻き込まれた40代男性は重傷 中央道

きのう中央道で起きた逆走事故。運転していたのは99歳の男性でした。なぜ逆走したのか、現場を取材して見えてきたことは…。
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きのう午後1時頃、長野県と岐阜県にまたがる中央道の恵那山トンネルを逆走する軽乗用車。
この車を運転していたのは、長野県阿南町に住む99歳の男性でした。
(逆走車を目撃した人)「口を開けてハンドルにしがみつき、ポカーンとした感じで、『何か様子がおかしい』と分かっていたような表情だった」
99歳の男性は、なぜ、どこから、逆走をはじめたのか。
(大野和之記者)「中央自動車道の園原インターに来ています。こちらのインターは、名古屋方面への下り線にしか入り口がないインターとなっています」
男性が運転する軽乗用車は、長野県の園原インターチェンジから中央道の下り線に入り、恵那山トンネルを通り抜けた後、すぐそばにあるタイヤのチェーン着脱場にいったん入ります。
危険な“逆走”は別の地域でも…
(大野記者)「トンネルを抜けて、いま左手に「一般車立ち入り禁止」の看板があります。この先がチェーン着脱場です」
男性は、そこでなぜかUターン。約3.7キロを逆走し、別の軽乗用車に正面衝突します。衝突された車を運転していた名古屋市中川区に住む41歳の男性は足の痛みを訴え、重傷です。
■5月18日:三重・新名神高速
(逆走車を目撃者した人)「わー!え、やばい」
スピードを緩めることなく逆走する青い乗用車。先月18日には三重県の新名神高速でも逆走事故が起きたばかり。
去年、愛知県豊川市の東名高速では軽トラックが逆走を続け…
(警察官)「止まりなさい。止まりなさい」
通報を受けて駆けつけたパトカーが繰り返し呼びかけ、ようやく止まりました。
各地の高.速道路で相次ぐ逆走。岐阜県内での高速道路の逆走は、去年までの5年間であわせて71件で、人身事故はなかったということです。
警察によりますと、きのう中央道を逆走した99歳の男性は、阿南町の自宅を出て、買い物からの帰宅途中だったと話しているということです。
また運転免許証を持っていて、認知機能検査でも「適正」と判断されていたということです。警察は、過失運転傷害や道路交通法違反の疑いもあるとみて、99歳の男性から事情を聞いています。