修学旅行では味わえない陶芸の行事に挑戦!愛知県瀬戸市の高校でパンサー向井が密着!『いざ学校に向井ます』
焼き物の産地、愛知県瀬戸市の『愛知県立瀬戸工科高等学校』。かつては瀬戸窯業高等学校といい、今年度から校名を変更しました。高校の3年間に加え、2年間の専攻科で引き続き学べる制度もある学校です。
以前、このコーナーで訪問したことのある向井くん。担当の先生から「5年ぶりに3日間夜通しで薪をくべて、生徒たちの陶芸作品を焼き上げる」といった内容のメールが番組に届き、再び向井くんは学校に向かいました。
陶芸の窯は現在、ガスや電気の窯が主流ですが、今回5年ぶりに行うのは薪を燃料とする『穴窯(あながま)』での焼き上げです。高校にある窯は生徒と先生が3年間かけて作り、2006年に完成しました。実際にこの窯で焼く時には、昼間は生徒中心、夜は職員が中心となって、3日間続けられます。
温度管理がとても大変で、窯の中で起こる変化でたくさんの作品が割れてしまうこともあるそう。「伝統技術を体験してほしい。何事も自分の思い通りにならないことを学んでほしい」という思いから、穴窯焼成を実施してきました。
生徒たちは、薪を入れる時に作品に当たらないように注意したり、どこに薪を入れるかによって火の強さが変るため気を配りながら火の番を続けます。夜は先生と専攻科の生徒たちによって同様に行われ、最高温度は1200度に達するとか。3日3晩焼き続ける作業が終わった後は、5日間かけてゆっくりと冷まし、いよいよ窯出しです。
今回、窯出しに立ち会った向井くん。ふさいだ窯の入口を生徒が金づちで叩き壊していきます。見た限りでは、割れているものはなさそうで、一個一個手作業で作品が取り出されていきます。工芸デザイン科、陶芸部、専攻科、そして、近くの瀬戸特別支援学校の生徒の総数およそ300点です。
向井くんも温かみを感じながら、出来たばかりの作品を運ぶお手伝い。「実際の重量以上の重みを感じちゃいますね。作品にかけた日数や思いも全部入っているから」と生徒の気持ちに寄り添います。
そして、見せてもらった作品には偶然の産物も。とっくりが倒れてマグカップと小鉢がくっついてしまった作品ですが、それぞれを作った3人の生徒たちは「みんなの絆がつながった(深まった)」となんだか嬉しそう。
また「これで将来お酒を飲む」とタンブラーを作った生徒は、親御さんと一緒に飲むために2個制作。それを聞いた向井くんは「物語、最高じゃん!」と感動した様子です。
さらに、専攻科で学び、今年、瀬戸市美術展の陶芸部門で大賞をとった生徒は、制作した皿に自分が想像していなかったアクセントが焼き上がりで付いたことがよかったと言います。穴窯で焼くのは完成までが大変ですが、予想外の味わいが出ることが最大の魅力でもあるのです。
実は、この穴窯の行事はその大変さから中断となっていましたが、コロナ禍で今年、修学旅行に行けない3年生のために5年ぶりに復活させたもの。向井くんは「修学旅行では味わえないこと」と、生徒の皆さんたちの楽しげな表情から実施した意義を感じ取ったのでした。
(CBCテレビ“チャント!”内『いざ、学校に向井ます』12月22日放送より。
パンサーの向井慧が東海地方の学校を訪ね、生徒や先生を紹介)