"神様の弟子"が生み出す「パン ド クエット」の絶品バケット 仲良し夫婦に心も胃袋も満たされる【清須市】
清須市の新清洲駅の目の前にある「パン ド クエット」は、地元で愛される人気のベーカリー。じつはこの店、日本のパン文化に大きく貢献した「パンの神様」の弟子が営んでいます。
今回は、「パン ド クエット」を営むクエ・アランさんご夫妻に密着。神様から学んだ職人技から生まれるパンのおいしさと人気の秘密に迫ります。
地元民が大絶賛する本場の「バケット」
「パン ド クエット」の店頭には、アランさんがつくる約50種類のパンがズラリ。バターの香りがクセになるパリパリのクロワッサンや、オリジナルパテが挟まれたクエバーガーなどどれも大人気です。
中でもお客さんが絶賛するのが“神様”直伝の技で焼き上げられる「バゲット」。ほど良い固さと口どけの良い食感、さらに小麦の甘味と風味がしっかりと引き出されており、「シチューの日はアランさんのバケットじゃないとダメ」というお客さんもいるほど絶大な支持を集めています。
フランス最高峰の資格を持つ“神様の弟子” クエ・アランさん
フランス出身のアランさんは、フランス国立製粉学校時代にレイモン・カルヴェル氏に師事。日本にフランスパンやクロワッサンを伝えた“パンの神様”レイモン氏からパン作りの技術を学んだ“神様の弟子”にあたります。
そんなアランさんのスゴ技の1つが生地の温度の見極め。温度計を使うことなく、頬をチョンと触るだけで生地の温度が分かるといいます。実際に生地の温度を測ってみると、ほぼピッタリ! まさに神業です。
3カ月の来日予定のはずが30年滞在
アランさんがフランスに戻らず清須市に残った理由は「かわいい奥様を見つけた」から。来日中に出会った妻のクエ・くみ子さんと結婚し、くみ子さんの地元である清須市で2004年に「パン ド クエット」をオープンしました。
当初は3カ月の予定で来日したクエ・アランさんですが、そのまま30年にわたり滞在。元々はパン職人を目指していたというくみ子さんも、現在はちょっとお茶目な店の看板娘としてアランさんを支えています。
アランさんのスゴ腕が生み出す“神様の味”と、くみ子さんの愛があふれる接客で店はいつも大繁盛。東京で商売すればもっと人気になるかもしれませんが、「奥さんと一緒に話しながら働ける小さい店が一番良い」とアランさんは笑顔で話します。
新清洲駅前の小さなパン屋さん「パン ド リエット」。行けば必ず心も胃袋も満たされ、幸せな気分になれること間違いなしの店です。