【蒲郡市】毎日ほら貝を吹く喫茶店マスター!14人で挑む過酷な大峯山・山伏修行
蒲郡駅前にある喫茶店「茶太郎」。ここでは、毎日12時になると、玄関先でほら貝の音が響きます。その音を鳴らすのは、個性派マスターの竹内さん。実はこの方、三代続く山伏の家系で、自らも山伏修行を続けているんです。今回挑むのは、奈良県・大峯山で行われる荒行「西の覗き」。ロープ1本で断崖絶壁から身を乗り出す、過酷な修行に密着しました!
喫茶店マスターは、三代続く山伏だった!

祖父の代からつながる、竹内家と山伏の深い縁
実は竹内さん、山伏修行に目覚めた喫茶店マスター。祖父がかつて蒲郡で山伏修行のグループ「山叶講(やまかのこう)」を結成し、竹内さんがその活動を復活させ、現在に至ります。
山伏とは、日本古来の山岳信仰をもとに、険しい山々に分け入り、厳しい修行を行う人たち。なんと竹内さんは、三代にわたる山伏の家系なんです。

紀伊半島の屋根であり、修験道の聖地・大峯山
そんな山伏の聖地の一つが、奈良県にある世界遺産の山「大峯山(おおみねさん)」。
ここで行われる荒行が、ロープ1本で崖から逆さ吊りにされる「西の覗き(にしののぞき)」。竹内さんも、8月4日と9月7日に修行へ行く予定だといいます。
いざ、愛知から奈良へ!14人の山伏修行

竹内さんの薦めで、今回初参加となる木野さん
それから2週間後。今回の荒行に参加する14人のうち、まずは2人と名古屋市内で合流します。一人は、マグロ卸売会社の2代目、木野太一(きのたいち)さん。
「人生を変えてみないか」と誘われ、今回の修行に挑戦することに。そして、篠島出身の辻浩史(つじひろふみ)さんとともに奈良へ向かい、現地で竹内さんと合流します。

多くの修験者が立ち寄ったという洞川温泉
名古屋を出発して約3時間。世界遺産にも登録されている吉野地方へ。到着したのは、標高約1719mの大峯山の麓。まずは天川村の洞川温泉へ向かい、修行の前に身を清めます。
今回、愛知県から集まった14人は、小学生から大人まで年齢もさまざま。果たして、全員が荒行をやり遂げられるのか?
午前2時半、明かりを頼りに大峯山を進む

静寂の中に響く、自分たちだけの音
午前2時半。わずかな灯りを頼りに、山頂を目指して歩き始めます。聖地へ足を踏み入れる前には、しっかりとご挨拶。山頂までは、およそ5時間の道のりです。

不動明王を撮ろうとした瞬間、機材トラブルが発生
ほら貝を吹き、念仏を唱えながら、暗闇の山道をひたすら登っていきます。登り始めて2時間半。7合目にある「洞辻茶屋」へ到着し、洞辻の不動明王像にご挨拶。
ところが、不動明王を撮影しようとした、その瞬間!メインカメラに謎のトラブルが発生!
まさか、山のいたずらなのか……?ここからは、残った定点用カメラだけで撮影を続けます。
命綱なし!巨大な岩をよじ登る行場「鐘掛岩」へ

ここを登るのか!?と言いたくなる行場「鐘掛岩」
険しい山道を歩き続け、いよいよ「行場(ぎょうば)」へ。ここからは、「山先達(やませんだつ)」と呼ばれる案内人の梶(かじ)さんがサポートします。
最初の行場は「鐘掛岩」。巨大な一枚岩を、なんと命綱なしで登ります。梶さんの案内を受けながら、まずは番組スタッフが挑戦。
手足を置く場所を少しでも間違えれば、先へ進むのも困難です。それでも一歩ずつ岩を登り、約20分。なんとか全員が岩の頂上までたどり着きました。
新しい自分に出会う。受け継がれる荒行「西の覗き」

谷から吊るされるという荒行とは?
そして、いよいよ最大の行場「西の覗き」へ。3つ目の門、「等覚門」をくぐると、修行はいよいよクライマックスです。宗教の違いにかかわらず、誰でも挑戦できるという、この荒行。
その先に広がっていたのは、恐らく100mはあろうかという断崖絶壁と、はるか下に続く谷。ここで行われるのが「捨身(しゃしん)の行」です。

シンプルな命綱だけで、壁から飛び出すようにつられる荒行
命綱を結び、断崖絶壁から谷底へ向かって身を乗り出す荒行。先達から「親不孝をしていないか?」「戒律を守っているか?」と問いかけられ、大きな声で「はい!」と答えるまで逆さ吊りの状態が続きます。
最後に「なりたい自分」を大声で叫ぶ。恐怖と向き合い、自らを見つめ直す。それが、山伏に受け継がれてきた荒行です。