個性を最大限に表現する!『ヘリコプタープラモデル』の魅力 前編

車やプラモデル、カメラなど、趣味の世界を楽しむ大人たちに密着してその魅力を調査する『極上ライフ おとなの秘密基地』。2016年~2018年までテレビ愛知で放送され、現在はLocipoでアーカイブを見ることができる。

今回の秘密基地の主は、プラモデルを作って50年以上という岐阜県の凄腕モデラーが登場。有名な飛行機から無名のものまで、機体が持つ個性を最大限に表現するというこだわりに密着する。


岐阜県各務原市に住む中村喜久男さん。プラモデル歴は50年を超え、飛行機を中心に500個以上の作品を手掛けてきた凄腕モデラーである。そんな中村さんが今回挑戦するのは、アメリカ空軍などで使用されてきた「レスキューヘリコプター ハスキー(Hー43Bハスキー)」。実はかなり古いプラモデルなのだ。


このハスキーのキットを中村さんが購入したのは30年前だが、発売されたのは半世紀前だとか。部品はビニールに包まれておらずむき出しだが、当時のキットはこれが当たり前だったそう。


30年以上も前に買ったにも関わらず、今まで作らなかった理由を聞くと「パーツが出来が悪いっていうか、作るのに苦労するのが分かっていたので、僕にはハードルが高かった。だけど、いつかは作ろうと思っていた。まず形がアバウトで、椅子が使えない。これはもう完全に作り直し。ちょっとしんどいけど、逆に言えばやりがいがある。完成した時はすごくいいんじゃないかと思う」半世紀前の古いキットでも今の自分の技術なら作ることができると感じ、挑戦することにした中村さん。

「ヘリコプターの肝は2つあり、『操縦席』と『ローター』の部分が見せ場だと思っている」と中村さんは続ける。ローターとは、ヘリコプターの羽根が接続している部分のことである。

中村さんがこれまでに手がけた作品は、操縦席にもかなりのこだわりがあるようだ。リアルなシートベルトや消火器が操縦席に置いてある。どちらも中村さんの自作というこだわり。

しかし今回挑むハスキーの操縦席は、これまで以上に作り込みが大変だとか。「特にハスキーは前面ガラスが大きく、中がよく見えるため、操縦席は相当手を入れないと見栄えがしない」と中村さんは語る。ヘリコプターの種類によって難易度が変わるようだ。


中村さんがまず手掛けたのは、クルーが座る椅子。今回新たに自作したそうだが、人形を乗せてみるとキットのイスとの違いが一目瞭然。自作のイスは、人形の体がイスにしっかり沈み込み背中もフィットしている。さらにプラスチックの板を塗装し、革シートを再現。かなり細かい演出ではあるが、そこがマニアのこだわり。


もう一つ操縦席の中で中村さんがこだわったのが、“隔壁”と呼ばれるしきり。「これ全然ダメなんだわ、実際はもっとフェルトが貼ってあってボコボコしてるので再現したい」と中村さんが取り出したのは、湿布剤をめくったフィルム。ボコボコ具合がそっくりという驚きのアイディアである。


そのフィルムをキットの隔壁に貼ってグレーに塗装し、さらに使い古した感じを出すために汚しを施す。こうして操縦席の内装は出来上がり。最後に“キャノピー”と呼ばれる前面ガラス部分の取り付けをするが、曇っている。「昔のキットのキャノピーはここがネック。磨けばキレイになるが、手間がかかる」と中村さんは、少しめんどくさそうに言う。

手間と言いながらも、ここは外せない作業。模型用のラッカーを薄めた拭き取り剤で磨き、艶出しのためにクリア液につけるとピカピカになる。これで前面ガラスが際立つ、ハスキーの操縦席が完成。


「中が本当に良く見えるなぁ。防雨ヘッドが肝。やっぱりこれがないとへリコプターらしくない」半世紀前の古いパーツと格闘しながらも満足のいく仕上がりになったようだ。
後編はこちら

『極上ライフ おとなの秘密基地』

【放送局】テレビ愛知 2016〜2018年放送(現在はLocipoでアーカイブを視聴可能)
【番組HP】https://tv-aichi.co.jp/himitsukichi/
【You Tube】https://www.youtube.com/watch?v=mNbSfYDaTAE

極上ライフ おとなの秘密基地

趣味を通して人生の喜びを追求する、大人のための「知的好奇心」探求番組。

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