
43年の長きにわたり愛される…岡崎市東公園動物園のゾウ「ふじ子」が天国へ ベルトコンベア使ったエサやりで人気に火


愛知県岡崎市の東公園動物園で親しまれてきたアジアゾウの「ふじ子」が2025年7月30日、57歳で死にました。8月1日、園には献花台を設けられ、訪れた人々が別れを惜しんでいます。
■43年間愛され…「ベルトコンベアの餌やり」で人気に
アジアゾウのふじ子はスリランカで生まれ、広島県の動物園で育てられたあとの1982年、14歳の時に岡崎へやってきました。

ふじ子の人気に火が付いたキッカケの1つが、「ベルトコンベアを使った餌やり」です。ベルトコンベアにリンゴを乗せると、ふじ子の元まで運ばれ、ふじ子が長い鼻を使って見事に食べる様子が、子供たちを楽しませていました。

日本で唯一「無料で見ることができるゾウ」として、多くの岡崎市民に愛されてきました。 43年もの間、市民に愛されてきましたが、7月30日朝、自力で立てなくなり、飼育員に見守られながら死にました。57歳で、国内のアジアゾウとしては4番目に高齢でした。
■たくさんの「ありがとう」が…献花台が設けられる
8月1日、ゾウ舎の前に設けられた献花台には、バナナの葉っぱやリンゴが供えられました。

溢れる涙をぬぐい、ゾウ舎に向かって手をふる女性の姿もありました。 女性: 「ふじ子が大好きで、毎週ここに来ていて、先週は暑かったから来なくて、来ればよかった…。ふじ子は岡崎のアイドルで、足をクロスしてモデル立ちをして、すごくかわいかった」

飼育員の山西聡さんは…。 24年間ふじ子を飼育した山西聡さん: 「飼育員になってからも、なかなか彼女と仲良くなれなくて、どうやったらお気に入りになれるかな、ふじ子と仲良くなれるかなと、ずっと試しながらきた24年間だったと思います。飼育員としてというよりは、人生の(家族のほかに)もう片側のパートナー」 ノートには、たくさんの「ありがとう」の文字が書かれていました。動物園では8月31日まで献花を受け付けています。