国内唯一の「ラッコ」貝や魚を食べる姿で…水槽前の約100人を魅了!「2頭の健康管理はしっかりと」三重・鳥羽水族館
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3連休初日の22日。三重県の鳥羽水族館の入り口前では…
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Q何を目当てに来た?
(東京から)
「ラッコです。かわいいところ(が好き)」
(石川から)
「ラッコちゃんのトレーナーを着てきました。たくさん見たい」
鳥羽水族館では、国内で唯一見られるジュゴンの「セレナちゃん」と双璧の人気者が…
ラッコの「メイちゃん」と「キラちゃん」です!この土曜日は、オープン前に約500人の列ができました。先頭の人は…
(東京から)
「朝6時くらいから(並んでいる)。全部が尊い。2頭の掛け合いもかわいい」
いよいよメイちゃん、キラちゃんとご対面です!
なんとも愛らしい姿に歓声が上がります!水槽の前には、常に100人ほどがつめかけている状況に。その人気ぶりは、休日に限らず…
平日でも多くの人が…「夜行バスで来た」「全然見られない」
(村上真惟記者)
「平日ですが、見てください!ラッコを見ようと多くの人が集まっています」
この日も遠方から意気込んできた方々が…
(大阪から)
「ラッコかわいかった」
(埼玉から)
「どうしても来たくて、夜行バスで来た。(混んでいて)全然見られないので、グッズにお金をかけた。ついかわいくて買っちゃった」
土産もの売り場も、ラッコのぬいぐるみなど関連商品が飛ぶように売れていると言います。2頭のいつも近くにいる飼育係の南さんは…
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「毎日“かわいいな”と思いながら働いています。大好きです」
2頭の飼育歴は7年以上。その見分け方は…
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「キラは、メイちゃんよりひげが長い。毛の色がメイちゃんの方が白っぽい」
1日3回の「食事タイム」を見るために訪れる人も多く、エサの貝や魚をお腹の上に乗せて食べる姿は、なんとも愛らしく、見る人の心をわしづかみ!
(兵庫から)
「(見られて)うれしかった。だってかわいいじゃん」
「初めて見たんだよね。どうしてもラッコを見せたくて」
このように、ラッコは多くの人を笑顔にしてくれますが、1月、悲しい出来事が…
福岡のラッコ「リロくん」が17歳で死んでしまう
福岡市の水族館「マリンワールド」で、オスのラッコ「リロくん」が17歳で死んでしまいました。
国内では、ピーク時には122頭のラッコが飼育されていましたが、絶滅危惧種として国際取引が規制されて減少。
リロくんが死んで、国内の水族館で飼育されているラッコはメイちゃんとキラちゃんの2頭だけになったのです。飼育下のラッコの寿命は20歳前後。現在、メイちゃんが20歳、キラちゃんが16歳です。南さんは、健康管理に常に気をつかいます。
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「(エサは)鮮度のいいもの。乾燥しているところは極力、丁寧に省いてあげている」
1日に食べる魚介類はメイちゃんは3.4キロ、キラちゃんは4キロほど。傷んでないか、しっかり確認して与えています。
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「『キラ』は好き嫌いが激しい。(キラは)貝とイカとエビが少しとホタテの4種類だけ。『メイちゃん』はそれに加えて、カニとカジキとタラも食べる。結構グルメなんじゃないかな」
鳥羽水族館では、南さんを含め5人体制で2頭を飼育しているということですが…
「この人のこのサインはこれでしょ」賢いラッコ
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「飼育員によって、メイもキラも行動のパターンを変えてくる。“この人のこのサインはこれでしょ”というのを理解しているので、すごく賢い」
鳥羽水族館では、いまの人気ぶりを受け、3月17日以降は、水槽前での見学については人数や時間制限を設けます。10人ずつくらいに区切って、見学時間は「1分間」が目安だということです。
(鳥羽水族館飼育係 南理沙さん)
「いままでと変わらず、2頭がこれから一日でも長く生きられるように、トレーニングも含めて、健康管理はしっかりと行っていきたい。一人でも多くの方にラッコを見てもらえたらいいな」