
「365日買っている」究極のリピーターが存在する全品約50種類390円の弁当店 旨さとの両立は“信頼”から


名古屋・大曽根にある「とうちゃん弁当」は、すべて390円という激安価格で約50種類を手作りする人気店。安さだけでなくボリュームも味も満点で、連日行列が絶えません。薄利多売と長年の仕入れ先の協力で実現する庶民の味方です。
■種類は約50種類…激安の390円弁当
名古屋のオフィス街に連日できる長蛇の列。その先にあるのは、すべて390円という激安のお弁当です。手作りにこだわりながら、なぜここまで安く提供できるのでしょうか。

名古屋市北区・大曽根駅のすぐ近くにある「とうちゃん弁当」。朝8時には、すでにたくさんのお弁当が並びます。 客: 「よく来ます。この辺で一番安いお弁当屋さん」 別の客: 「とても安くて390円。値段から味はどうかなと思ったけれど、とてもおいしいです」

価格は1個390円。それでも量はしっかり、ボリューム満点です。定番46種類に加え、日替わり弁当2種類。合わせて約50種類が並ぶという圧巻のラインナップです。 仕込みは朝4時から、スタッフ10人が総出で調理にあたります。ほとんどのおかずは一から手作り。

人気メニューは、自家製ダレで味付けしたジューシーな「からあげ弁当」(390円)や、ボリュームたっぷりの「チキンカツカレー南蛮弁当」(390円)。

店長自慢の「ゴーヤチャンプル弁当」(390円)や、リピーターに人気の「牛豚そぼろ弁当」(390円)もそろい、いずれも390円とは信じられない内容です。

取材中も、次々と予約注文の電話が鳴り響きます。昼のピークを迎えると、店の前には長い行列が。 客: 「365日ここで買っています。生活になくてはならない存在」 別の客: 「物価高の中で頑張ってくれて財布に優しい。庶民の味方です」

庶民の強い味方「とうちゃん弁当」。安さとおいしさを両立させる工夫の裏側には、長年の信頼関係と“手作り”へのこだわりがありました。
■390円でも実現できる理由とは
なぜこれだけのこだわり弁当を390円で提供できるのでしょうか。 店長: 「確かに厳しい部分もありますが、お米屋さんや肉屋さん、八百屋さんなどから安い値段で仕入れさせてもらえているので、この価格で提供できています」 開店以来、20年近く付き合いのある仕入れ先が、物価高の中でも卸価格をなるべく抑えてくれているため、安定した価格を維持できているのだといいます。さらに…。

店長: 「やはり数を売ることが一番。“薄利多売”という言葉がありますけど、うちの場合は“超薄利・超多売”でずっとやってきている」 その言葉通り、この日用意されたおよそ50種類のお弁当は、夕方までにすべて売り切れ、「完売」の看板が掲げられました。

1個あたりの利益はわずかでも、販売数を積み重ねることでしっかりと利益を確保。しかも満足度が高いため、一度食べた人のほとんどがリピーターになるそうで、人気の理由がうかがえます。 2025年5月1日放送