
受験者数はピークの5分の1に…岐阜県警察学校でオープンキャンパス 売り手市場の学生に“絆”や“充実感”アピール


岐阜県関市の「岐阜県警察学校」で2025年3月7日、警察官への就職や転職を考える人を対象にしたオープンキャンパスが行われました。人材確保の厳しさは警察も同じです。
■制服の試着に逮捕術の体験も…岐阜県警がオープンキャンパス
オープンキャンパスには、高校生から転職を考える社会人まで14人が参加し、まずは、制服や制帽などを試着しました。その姿をスマホで撮影します。

ランチタイムには食堂を案内されました。この日は特別メニューの1つ、飛騨牛カレーです。

午後からは本格的な体験です。抵抗する相手を取り押さえる逮捕術も学びました。

指導する教官: 「上手いですね。もう警察官ですね。バッチリ!」
■ピークの5分の1に…減少する警察官希望者
優しい対応でしたが、警察官の採用を取り巻く環境は厳しくなっています。2024年度、岐阜県警の採用試験の受験者は403人でした。若者の県外流出に加え、待遇面で民間企業に劣ることなどから、ピーク時の5分の1まで落ち込んでいます。

岐阜県警警務課の担当者: 「ひと昔前ですと、特にそこまで力を入れなくても応募は来ていたところはあるんですけど。採用自体が厳しい」 最後に行われた警備の訓練では、重さ7キロある金属製の盾を持ち、警察学校の敷地を駆け足で移動します。

教官: 「警察学校の生活は、厳しいことももちろんあります。ただ、それ以上に絆が深まったりとか、自分の体力がついたりとか、知識がついたりとか、すごい充実感ある生活を過ごせると思います」 やさしさと厳しさ。警察官の魅力を感じた参加者は。 参加者: 「もうちょっと厳しいかなって思っていました。めちゃくちゃ警察官に憧れています」 別の参加者: 「もし受かって仕事ができるようになったら、こういう学校に入るんだなという自覚というか、イメージがちゃんとできたので、頑張りたいと思います」 岐阜県警警務課の担当者: 「警察に限らずどの職種でも、今は人材不足で、どの企業も必死になってやっているところですので、警察力の維持につながるようにしていきたいと思っています」
■採用試験増やインスタ展開…人材確保のための岐阜県警の活動
採用の機会を増やそうと、岐阜県警では2025年度、高校を卒業した人などが対象の採用試験を年2回に増やすことにしています。

また、岐阜県警の公式のインスタグラムでは、警察学校の様子などを紹介するショート動画を投稿しています。「きつい」「厳しい」など、警察のイメージを変えるのが狙いです。