総理から“10万円商品券”配られた新人議員「金銭感覚のズレが大きかった」地元の愛知・一宮市で説明

石破総理大臣が、改めて違法性を否定した、自民1期生議員への商品券配布。東海地方選出の議員にも配られていました。
総理公邸の会食に参加した新人議員15人の中には、東海地方の議員の姿も。
去年の衆院選で、一宮市、岩倉市の愛知10区から立候補し比例で復活当選した、若山慎司衆院議員です。
週末は地元に戻ることの多い、若山議員。
16日は地元一宮市で開かれる春祭りの準備会に顔を出しました。
「国会の予算の審議も進んでいるところだが、色々とご心配をおかけするようなことも起こっています。3月3日に総理官邸で(衆院選当選)1期生15人集まって、意見交換のような場が設けられました」(自民党(比例東海) 若山慎司 衆院議員)
集まった有権者を前に、自ら話を切り出しました。
「食事をご用意いただいた経緯もあり、配慮いただいたことに感謝申し上げつつ、『お気持ちだけちょうだいします』ということで、商品券をお返し申し上げた」(若山議員)
石破総理から配られた商品券について「返した」と有権者に直接説明をしました。
自民党の“おみやげ文化”について質問も

有権者からは、率直な疑問が――
「1年生議員と総理の懇談会は選挙ごとにあったと思うが、その時に新人議員に総理から金品を出すのは慣例だったのか。それとも今回初めてのケース?」(有権者)
約30年にわたり国会議員の秘書を務めた若山議員。自民党の“おみやげ文化”については――
「地元の特産品を使ってつくったものを手土産で渡すこともあるし、商品券の話になると、ずいぶん昔はそういう時代もあったかなと」(若山議員)
さらに厳しい意見も――
「一般の市民からすると、常識的にどうなのかなと。僕らが1万円とか菓子折り2000円とか配る感覚で、10万円くらい出すわけでしょ?ホイホイと。ポケットマネーだと言っていたけど、そんな軽いんだと感じました。僕らの感覚とはずいぶんかけ離れている気がします。キャベツ1個値上げして困っているのに、10万円出すってどういうことって思いました」(有権者)
「今回たしかそのズレが大きかった。これは事実だと思います。結果論として、それはおっしゃる通りだと思います」(若山議員)
「金銭感覚のズレを起こさないような、日々の生活を」

説明は40分以上にも及びました。会が終わり、有権者に話を聞くと――
「いくら商品券とはいえ、ポケットマネーで出したといっても、もらった人が皆、返したということは『おかしいじゃん』と皆が思っているわけだから。そういう感覚は、たぶん日本の9割以上の人が『えっ?』と思ったと私は思う。その行動をあえて今する必要があるの?と思う」(有権者)
「自民党が昔からお金の問題を言われているところ、いまだに石破総理が商品券を出したということだけど、この問題に関わった新人議員が声をあげない限り、変わっていかないと思う」(有権者)
商品券問題の波紋が広がっていることについて、若山議員は――
「政治家そのものの金銭感覚について、ご指摘いただくことがこの数日あった。結局国民の皆さんが感じている政治の金銭感覚の違い。国民の感覚との乖離というのは、実はもう自民党ということではなく『政治家ってそういうものなんだろう』と思われているのだと思います。金銭感覚のズレを起こさないような、日々の生活を心がけていきたいと思います」(若山議員)