300万人以上が利用経験“オンラインカジノ”の闇 「周りの人や家族を巻き込み破滅していく病」 依存症で別の犯罪に手を染めることも・・・

タレントやスポーツ選手の間にも広がりをみせる「オンラインカジノ」。その背景に、手軽さによる危険性が見えてきました。
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インターネット上に多く存在する海外のオンラインカジノサイト。そこには、「日本語でプレイ」の文字も。こうしたサイトに日本国内からアクセスし金を賭けることは「犯罪」です。
しかし、警察庁などが全国の約2万7000人を対象に行ったアンケート調査では、全体の約3.5%がオンラインカジノを利用したことがあると回答。
推計ですが、日本国内での利用経験者は約337万人に上り、1年の掛け金の総額は1兆2400億円を超えるとみられています。
なぜ多くの人が、違法な行為に手を出してしまうのか。
利用者の約4割は「違法」と知らずに…
オンラインカジノサイトで賭博をしたとして、今月8日に書類送検されたプロ野球選手は…
(アテレコ)「YouTubeのオンラインカジノの配信を見て、合法だと思った」
警察庁の調査でも、利用経験のある人の約4割が「違法」と知らなかったと回答。
ギャンブル依存症に苦しむ人の支援を行う団体は「ある特徴」を指摘します。
(ギャンブル依存症家族の会 愛知 松本知美 代表)
「有名なスポーツ選手やYouTuberが宣伝していることが多く、違法とは全く分からない。オンラインカジノは、24時間365日できるので止めるタイミングがない。依存性は高い」
いつでもできることでどんどん深みにはまり、やがて、別の犯罪に手を染めることに。
周りの人を巻き込み破滅していく「病」
(ギャンブル依存症問題を考える会 出口貴章さん)
「生活費でやっていたのが貯金を使うようになり、レジ金を横領してしまった。やり始めてから約1か月の話です」
こう話すのは出口貴章さん。オンラインカジノなどでギャンブル依存症になり、支援団体を通じて約4年間、施設での療養を行いました。
(出口貴章さん)「オンラインカジノの怖さは、携帯の中でお金を操るから現金を操る実感がなくて、金額も現実よりも多く賭けられる。ギャンブル依存症は周りの人や家族、職場の人を巻き込み破滅していく病」
先週の名古屋駅前には、チラシを配る依存症の当事者や家族の姿がありました。ギャンブル依存症に悩む人に、相談できる場所があると呼びかけるためです。
(ギャンブル依存症家族の会 愛知 松本知美 代表)
「相談できずに孤立すると、問題を深刻化させる。行政でも支援団体でもつながるのが、一歩抜け出すきっかけになる」