名古屋の人は地下鉄の乗り方が「下手」?SNSで不名誉な指摘 理由の1つに車両サイズ

地下鉄に乗るときに、ドアの前に人がたくさんいて乗り切れなかったという経験はありませんか?「あと一歩、奥に詰める」マナーの向上が課題です。
SNSには名古屋の人たちにとって不名誉な指摘が。
「名古屋の地下鉄久々に乗ったけど、あいかわらず乗り方が下手」や「名古屋って地下鉄の乗り方が下手すぎる。もっと詰めて乗ろうよ」
果たして本当に「下手」なのでしょうか。
カメラが向かったのは、利用客の多い伏見駅です。
「現在朝のラッシュの時間帯です。名古屋の地下鉄、お客さんの乗り方はどのようになっているのか、取材します」(本田紗衣記者)
今回、名古屋市交通局から特別に許可を得て、午前8時台の伏見駅、東山線の名古屋方面に向かう上りホームで検証しました。
「まもなく扉が閉まりますが、いま扉の周辺がすごく混雑しています。かなりぎゅうぎゅうな状態です。一方で、車内を見てみると少し余裕があるように感じます」(本田記者)
2分おきに地下鉄が来ますが、ホーム上には乗客がいっぱいです。
「15人ほどのお客さんが乗り切れませんでした。ドア付近かなり混雑している様子がうかがえます」(本田記者)
無理に乗らず1本見送る人もいます。
「混んでいるので次の電車がすぐ来るので見送ることが多いです」「ドアを1回で締めきれないこともあるので、その面を考えるとちょっと(乗客が)多いかなと感じる」(利用客)
この時間帯、多くの列車で扉付近に大勢の人がいる一方、座席の前の空間はあいていることが多くあります。
昔から、地下鉄は通勤通学の足として多くの人に利用されてきました。
東山線の混雑率は、コロナ禍で一度低下したものの、現在はコロナ前の水準に戻っています。
地下鉄に乗って栄に来た人たちも、乗車マナーが気になるようです。
「中に入らずドアのところで、どかずにそこに立っている人はいるなと感じる」(鶴舞線・東山線利用者)
「ドアの周りが特に、座席の方に入ると意外に空間があいているが、ドアの周りにみんな立っている。『もうちょっと詰められないのか』と思う」(東山線利用者)
「もうあと1歩ずつ奥に行ってくれれば、ずいぶん違うと思うけど。本当は空いている、真ん中らへんはガラガラですもんね、いつも」(東山線利用者)
理由は車両サイズ?

「奥まで詰めない」理由の一つに車両のサイズがあります。
東山線と名城・名港線の車両はほかの路線より横幅がおよそ2.5メートルと小さく、座席の前に人が立つには2列がぎりぎりです。そのため奥まで詰めづらくなっています。
「奥に入ってしまうと降りる駅で降りられないという思いもあるかと思うが、多くのお客様が乗降する駅は停車する時間も少し長くとっている。時間がなくて降りられなかったとかそういう状況にならないようにダイヤ等も考えている」(名古屋市交通局・電車運転課 市川祐介さん)
また、地下鉄には長時間乗らず数駅で降りる客が多いことも扉付近に留まる理由の1つと考えられます。
名古屋市営地下鉄では、駅員が乗客に対して車両の座席前まで進むよう呼びかけているほか、名古屋グランパスの選手とコラボして、ポスターや車内放送、SNSなどで注意喚起しています。
地下鉄にもっと快適に乗車するために、一人一人が奥まで「あと一歩」詰めるという心がけが大切です。





