ゴタゴタ続きのご当地映画「名もなき池」 見た感想は?関市の“公認”マーク消え…淡路島で公開 出演料未払いや補助金トラブルも

岐阜県関市が補助金2000万円を出して制作されたご当地映画「名もなき池」。
出演料の未払いや市の確認なしで公開に踏み切るなどトラブルが続いています。
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きょう公開を迎えた場所は、何と兵庫県の淡路島。島で唯一の映画館「洲本オリオン」。きょうここで…
(吉田翔記者)
「こちらの映画館ではきょう関市のご当地映画『名もなき池』が公開されます」
ご当地PRの映画として2000万円の補助金を出した関市と、市のチェックなしで公開する制作会社との間でごたごたが続く映画「名もなき池」。
上映する映画館に聞くと、昔、監督のロケ地にここが使われた縁で上映することになったといいます。ごたごたの表れはこんなところにも・・・。
外された“公認マーク” 果たして観客は来るのか…
(吉田翔記者)
「最近貼られた映画のポスター。元々あったはずの関市の公認マークが外されています」
きょう洲本オリオンに貼られている映画のポスターからは、関市の公認マークはなくなっていました。
果たして、観客は来るのか…映画館の前はメディアの取材陣しかいません。
上映開始は午後1時。見に来た人に事前に話を伺うと…
(岐阜市から来た人)
「どんな映画ができたかなと思って来た。先入観なしに見てみたいと思ったので何も調べずに来た。淡路島は来たことがなかったので、ちょうど良い機会になった」
(淡路島の住民)
「関市との連携がうまくいってないのかなと思った。きょうは期待というかどうなるのか楽しみではある」
観客は、映画のご当地・岐阜や地元の住民合わせて10人ほど。
そして上映が始まりました。
午後2時40分に上映終了。感想を聞くと・・・。
(淡路島の住民)
「映画を作ったきっかけはPR活動。僕が見た感じPRになっていない。1000万~2000万円のクオリティではない。はっきり言って面白くない」
「全国に流すレベルではない。一番大きいのが音ズレ。ビールを置いてから1秒過ぎてから、ガチャってまたビールの音がした。この映画を見て(関市に)行こうとは思わない」
ごたごた続きのご当地映画『名もなき池』。見た人たちからは厳しい感想が目立ちました。
なぜ淡路島で上映?記者に聞く 映画を実際に見た感想は?
(若狭敬一キャスター)
「なぜ今回、岐阜県で上映されなかった?」
(吉田翔記者)
「映画の公式Xの投稿を見ると、岐阜県の映画館からは上映を断られたそうです。また関市も、ご当地映画として認められないとしているため、特に映画館に公開を働きかけることはしていないそうです。そのため初公開が岐阜ではなく、支配人が監督と知人だったこの淡路島の映画館になったそうです」
(若狭キャスター)
「お客さんの入り状況は?」
(吉田記者)
「全部で100席ありますが、10人ほどの一般のお客さんがいました。関市の関係者や出演者の姿はありませんでした」
(若狭キャスター)
「吉田記者が実際に見た感想は?」
(吉田記者)
「刀鍛冶の父親と娘の話で、いろいろな困難を乗り越えて親子の絆が深まるというハートフルな内容でした。しかし所々で出演者の口の動きと声の音が合っておらず、周りのノイズでセリフが聞こえづらいなど、決してクオリティが高いとは言えないものでした」
(若狭キャスター)
「出演した男性によると、セリフはChatGPTによるものとあったが…」
(吉田記者)
「セリフややりとり自体に大きな違和感は感じませんでした。主演の伊達さんが脚本を自ら修正したと言っていたので改善されたかもしれません。ポスターにも関市公認のマークが外され、映画の中でも関市のご当地映画との説明はありませんでした。今後、映画を企画した会社が、関市からの2000万円の支払いに応じるのか行く末が注目されます」