まるでイタリア車…真っ赤な左ハンドルの「初代クラウン」登場 トヨタクラウン誕生70周年を記念した展示

愛知県長久手市の「トヨタ博物館」で開かれている「クラウン70周年記念展~なぜ70年生き続けているのか~」。会場には初代から最新の16代目までの「クラウン」が展示してあり、その歴史を詳しく知ることができます。

「クラウン70周年記念展」には、70年の歴史の中で受け継がれてきた初代から新作までのクラウンが展示されています。注目は2025年3月に発売されたばかりの16代目「トヨタ クラウン エステート」です。車のシートはほどよい弾力で高級感たっぷり。乗っているだけでも気分が上がります。
「クラウン70周年記念展」について、館長の榊原康裕さんに話を聞きました。
豊田喜一郎の思いを乗せた初代のクラウン

――赤いクラウンは初代ですか。
榊原館長:
「初代です。これは創業者の豊田喜一郎による『大衆乗用車をつくり、日本の暮らしを豊かにしたい』との思いでつくられた車です」
――車のつくりとしての特徴もあるのですよね。
「ドアを開けると観音開きになっていて、通常とは違う動きをしています」
――当時はこのようなタイプが流行っていたのでしょうか。
「タクシーでも需要があり、このような開き方をしています」
――乗りやすく、赤いシートも素敵です。ハンドルも現在とは違って少し細いタイプになっているようです。
「それだけでなく、フレームもシャシーも乗用車専用でつくっています。乗り心地も良くて静粛性もある。なおかつ、耐久性もあるというのが初代の特徴です」

――そして2代目も特徴があるそうですね。
榊原館長:
「2代目は車の高さが少し低くなっています。65ミリほど車高が低くなり、高速走行の安定性も確保できるようになっています」

――4代目は、デザインが斬新ですね。
「4代目のときには貿易の自由化があり、海外から車が輸入されるようになりました。そのような車と競争しなければならないとのことで、フロントの部分に先進的な意匠を施してあります。2段になったグリル、ラジエーターグリルを採用しています」

――内装のシートも素敵です。
「クラウンといえば上質、高級というイメージがあります。それを体現したのが、この4代目だと思います」
「クラウン70周年記念展~なぜ70年生き続けているのか~」は、8月3日(日)まで開催されています。ぜひクラウンの70年の系譜を紐解いてみてください!