名鉄百貨店は来年2月閉店…ビルは取り壊しに すでに閉館している10階の「名鉄ホール」は当時の面影残す “奈落”には紙吹雪

名鉄が再開発計画を進める名古屋駅周辺。名鉄百貨店など南北400mにわたって並ぶ6つのビルを造りかえ、高さ約170メートルのビル2棟を空中回廊でつなげる予定です。名鉄百貨店は来年2月に閉店し、ビルは取り壊しに。
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その10階にあった名鉄ホールは、1957年にオープン。演劇やミュージカル、コンサートなど、名古屋の“文化の発信地”として親しまれてきましたが、老朽化によって2015年3月に閉館していて、18日は取り壊しを前に「ホールの記憶をつないでもらいたい」と報道公開されました。922席の固定席など館内は閉館以来そのままの姿です。
案内された“聖域”「奈落」には…
名鉄ホールを20年以上担当したという柴山恵美さん。案内してくれたのは、楽屋のほか、華やかな舞台を縁の下で支えたスタッフの聖域です。舞台の下=「奈落」にあったのは…。
(名鉄百貨店 柴山恵美さん)
「(舞台で使われた)紙吹雪です。シーンごとに見合った紙質・材質で、形や大きさを演出家が決めたもの。何気なく降っているようですが、ちゃんと計算されて降っている」
名プロデューサー「寂しいけれどありがとう」
さらに、こけら落としの宝塚歌劇のパンフレットも保管されていました。数多くのスターが多くの観客を魅了してきた名鉄ホール。
「渡る世間は鬼ばかり」などで知られる石井ふく子プロデューサーは、深い関わりがありました。
(石井ふく子さん 電話取材)
「寂しいです。でも見に来てくださったお客さまや、名鉄ホールに従事してくださった方々に『ありがとう』と言いたいです」
惜しまれつつ、まもなく姿を消す名鉄ホール。
(柴山さん)
「場所はなくなっても、みなさんの思い出の中に残ってくれると思うので、『こんなホールが名古屋駅にあったな』と思い出していただけたら。未来に夢を託して見送りたい」
名鉄の再開発計画では、名鉄ホールに代わる施設を設置するかどうか明言されていません。





