愛知で「鳥インフルエンザ」連続発生 卵の価格はどうなる? おととしは“エッグショック”で過去最高値に
(若狭敬一アナウンサー)
愛知県常滑市内で、立て続けに鳥インフルエンザの感染が確認されました。
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(大石邦彦論説委員)
これが出てしまうと、養鶏農家さんの鶏は全部処分しなきゃいけません。これが拡大していくと、卵の価格にも影響を与えてしまう、非常に心配なんですね。経緯を見てみます。
年明けすぐの1月2日、愛知県常滑市の養鶏場で高病原性という致死率の高い鳥インフルエンザの感染が確認されました。処分対象は、14万7000羽。周辺の半径10キロ以内の養鶏場に出荷制限が出されましたが、これは4日までに解除されています。
ところが6日、同じ常滑市の別の養鶏場で感染が確認されました。処分対象は12万羽。1例目から半径3キロ以内で2例目が出ました。2つとも卵を生産している農家さんだったということです。
一大産地で初めての「鳥インフルエンザ」
(若狭アナウンサー)
常滑市は養鶏が盛んなんですか?
(大石論説委員)
そうなんです。愛知県で有名な場所というと、豊橋、東三河も有名なんですが、この知多地域も一大産地なんです。愛知県で卵を生産している農家さんは113戸あって、約800万羽なんですが、知多半島を知多地域を見ると、農家が38戸で370万羽ですから、もうほぼ半分です。その一大産地で史上初めて鳥インフルエンザが発生してしまったということもあって、農家の皆さんは戦々恐々としているということなんです。
(柳沢彩美アナウンサー)
でもそうなってくると、消費者としては、今後の卵の価格がどうなるんだろうという心配はありますね。
おととしは「鳥インフルエンザ」流行で過去最高値に
(大石邦彦論説委員)
そこが一番気になるところだと思います。おととしは鳥インフルエンザが多く発生し「エッグショック」と言われ、1キロ当たり360円の過去最高の価格(名古屋の卸売価格)になったわけなんです。
では、去年はどうだったのかということなんですが、去年は猛暑の影響で、ニワトリが夏バテを起こして卵の産みが悪くて、価格が上がってたところに鳥インフルエンザが相次いだので、価格が去年12月で300円まで上がっていたんですね。しかも、年末はクリスマスケーキの需要もあり、価格が上がりました。
1月6日、年が明けて調べてみると、1キロ当たり240円。これは恐らくクリスマスケーキの需要が減った分、価格は下がっていると思いますが、今後例えばこの鳥インフルエンザ感染が拡大していって、おととしのような状況になってくると卵の価格に影響を与えるだけに心配です。