
伊勢神宮近くでは一面“川底の砂地”に…この夏各地で川の水量が減少 人気の滝行ツアーを中止した観光地も


伊勢神宮近くの五十鈴川が川底を見せるほど水が減るなど、東海地方で雨不足の影響が広がっています。三重では滝行ツアーが中止されるなど、観光にも影響が及んでいます。
■三重の川では「川底の砂地」に…
三重県の伊勢神宮近くの五十鈴川。2022年には、川幅いっぱいに水がありましたが…。

2025年8月28日には、見渡す限り「川底の砂地」に。川の水が全く流れていません。

親子: 「今日は本当に少ないですね。初めて見ました」 伊勢市内では、2024年8月の1カ月で416ミリの雨が降ったものの、2025年は8月28日までで23ミリです。
■岐阜の長良川でも…「鵜飼」に影響は
岐阜市の長良川でも水が減っています。2025年7月と8月28日の映像を比べると、川岸の地面が広くなり、川幅が狭くなっているのが確認できます。

1300年以上の歴史がある岐阜市の伝統「長良川鵜飼」。例年、雨が少なく水量が減ることはあるそうですが、このまま水位が低くなると、船が出しづらくなる可能性があるといいます。

鵜飼観覧船事務所の高井智所長: 「底につかえやすくなるので、操船しづらくなることはあると思います。鵜匠さんとも協力しながら、良い鵜飼を見ていただく工夫、体制はできているので。船の組み合わせを変えてみたりとか、観覧の方法を変えてみたりすることで対応しています」
■人気の滝行ツアーも中止に…
三重県名張市の観光名所・赤目四十八滝。日本の滝100選にも数えられ、中でも「不動滝」「千手滝」など「赤目五瀑」が有名ですが、雨不足の影響が出ています。

地元の人: 「来た中で、今日は(水が)一番少ないですね。歩いていても水の音がすごい。どこを歩いていても、ゴーっと聞こえるくらい」 大阪から来た人: 「写真と違って少し水の量が少なかったんですけど、広がっていてすごくきれいだと思います」 赤目四十八滝渓谷保勝会の担当者: 「雨が降る日はなかなかない。夕方にパラっと降る日はあるんですけど、長期的に水量がたまるほどは、1カ月近くないかなと。普段は岩肌を覆うくらいの水量になっているので、3分の2程度の水量なのかなと思います」 雨が降らない影響は他にも。人気の滝行ツアーも苦渋の決断で中止していて、天候を見ながらですが、9月から再開を目指しているといいます。

赤目四十八滝渓谷保勝会の担当者: 「例年、8月は水量が少なくなってしまうので、『滝打たれ』は皆さまが想像して来られた時に、『修行とちょっと違う』となってくるので、満足度を担保するためにもちょっと心苦しいですけど、中止という決断をさせていただいています。雨が降ったら水量が増えるので迫力が出るんですけど、雨が降るとお客さまも来づらいので。晴れが続いているからこそ来ていただいて、滝の中で涼しさを感じてもらえるので、本当にどっちをとるかという感じですね」