新着
尾張徳川家ゆかりの「建中寺」の本堂が国の重要文化財指定に お殿様の菩提寺ならではの仕掛けも

05.16(金)18:47
名古屋市東区にある尾張徳川家ゆかりの建中寺の本堂が、国の重要文化財に指定される見通しとなりました。
石井俊大アナウンサー:
「東区の町中から少し入ったこちらにあるのが、建中寺。国の重要文化財に指定される見通しなのが門をくぐった先に見える本堂です」
建中寺は尾張藩初代藩主・徳川義直を供養するために、1651年に建立されました。1785年の大火事を受けて再建された本堂は、敷地面積700平方メートルの木造建造物です。その屋根にはある特徴があります。
建中寺 村上真瑞住職:
「緑色になってますけど、銅板が巻かれているのが特徴。(再建)前は木だったので類焼して。(当時の)徳川様は自分の菩提寺が焼けたのがものすごくショックだったみたいで。またいつあるかわからないから万全の措置をしようと。高いところだと消防車が無い時代だと届かない」
中に入ると…
石井アナ:
「すっと静まりかえりましたね。なんとなく静かで割と涼しい」
本堂内には、浄土宗の寺院に古くから用いられてきた特徴的な形の柱や、豪華な欄間の装飾があり、その歴史的な価値が今回評価されたといいます。さらに、本尊の阿弥陀如来像の周りを囲う仕切りには、こんな仕掛けも…
建中寺 村上真瑞住職:
「持ち上げると外れる。お殿様は横木の間からご焼香。我々は外陣に降りて、お殿様の方が高い場所からお焼香いただく。今でもそうなんです。徳川家の菩提寺だから必要な仕掛けだったんですね」
愛知県では建中寺本堂のほかにも、同じ建中寺の「徳川家御霊屋」と、豊田市の「旧今井貯木場施設」が国の重要文化財として指定される見通しです。