川に潜む“4つの見えない危険” 専門家と一緒に検証 川遊びで注意すべきことを聞いた 岐阜・中津川市

毎年繰り返される川の事故はなぜ起きてしまうのか?
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川に潜む「見えない危険」について検証しました。
ここは、岐阜県中津川市の付知川。解説は水難防止教育について研究する岐阜聖徳学園大学の稲垣良介教授です。
川には4つの「見えない危険」が潜んでいるといいます。
【危険①温度】屋外プールより 水温が低い
この日の水温は約22℃。夏の屋外のプールは水温30℃を超えることもあるので、川の水は10℃も低いのです。このため長時間、水に入って意識を失うケースもあるといいます。
(岐阜聖徳学園大学・稲垣良介教授)
「入水するときは川の水が冷たいことを想定し、ゆっくり入水することが重要」
さらに…
【危険②見た目より深い】急に足がつかない
透明度が高い川は、川底が見えていることでそれほど深さを感じません。しかし…
(稲垣教授)
「(光が)屈折しているので実際には、見た感じよりも深いということになる」
(大野和之記者)
「今普通に足がついていて、同じ深さの川底が続いているように見えるのですが、一度歩いてみます…もう足がつかないです!ここ、急に!」
バランスを崩した記者。このあたりでは水深90センチほどの場所が続きますが、突然、深さが1メートル60センチほどになっているところも。特に大きな岩の近くは深くなっていて、危険が潜んでいます。さらに…
【危険③見た目より速い】足がとられやすい場所
岩の近くは流れが緩やかですが…
(大野記者)
「今、岩の後ろですが、流れはゆるく安全に立っていられます。一歩前に出てみます。おおおお、本当に石につかまっていないと、全然体が支えられない状態です」
流速計を入れてみると…
(大野記者)「今、数値が77!ものすごいスピードですね」
一方、岩の近くでは流速が7分の1以下の秒速約10.5センチでした。
(稲垣教授)
「岩の後ろと横で距離は、2メートルほどしか離れていませんが、全く違う環境がそこにはある」
【危険④岸に戻れない】砂利にすべって踏ん張れない
危険は流れが穏やかなところにも潜んでいます。
(稲垣教授)
「大人ではなく、子どもの体重でも非常に足がとられやすいので、非常に危険なところ」
足をとられるとはどういうことか、確かめました。
(大野記者)
「ずんずん入っていく!うわ、砂利がすべって、戻ってこられなくなる」
川底は角度がついていて砂利もたまっています。踏ん張ろうとすると崩れてしまいます。
(大野記者)
「引っ張ってもらわないと戻れない。非常に身の危険を感じる場所だなと思いました」
(稲垣教授)
「特に小さなお子さんはこういった所よりも、より安全な所を」