冬は火災が増える 子どもがいる家庭で火事を防ぐには「忙しくても目を離さないで」

寒さが厳しくなるこの季節は、火災が増える時期です。リスクは日常生活を送る自宅の中にも存在します。
子どもを守るための備えはどのようにすれば良いのでしょうか。
いよいよ師走を迎えた12月1日、愛知県豊田市の小学校で消火訓練がありました。
子どもたちが体験したのは、火をイメージした「的」に向かって消火器を噴射する練習です。
参加した児童は…
「焦っちゃってちょっと上手にできなかった」(6年生)
「本当に火事に遭った時はパニックで混乱しちゃいそう」(6年生)
「実際に火事があったら周りに大きな声で言ったりできるようにしたい」(6年生)
これから本格化する冬。
総務省の統計によると、12月から翌年3月にかけては、他の月よりも火災が多い傾向にあります。
「冬は空気も乾燥しますし、風も強くなってくる季節。さらに熱になるような暖房器具を使うことが増えるので火災の危険は高まる」(名古屋市消防局 予防課 正木健太郎さん)
自宅に潜む火災リスク

製品評価技術基盤機構(NITE)は、寝室に置かれた電気ストーブをつけっぱなしにして眠る実験をしました。
寝返りをうった拍子に布団が電気ストーブにかぶさり、30分後には火の手があがりました。
ついついストーブの近くで干したくなる洗濯物も、ストーブの上に落ちると燃え始めました。
「上に洗濯物などを干したりすると、落ちて接触して燃えてしまうこともある。そういうことをしないでほしい」(名古屋市消防局 正木さん)
自宅で過ごす時間が増える年末年始。
火災を未然に防ぐためにできるポイントは?
「子どもがいる家庭は、忙しいことが多いと思います。火を使っている時、忙しくて他のことに手を出してしまって火から目を離したり忘れたりすることがあるので、必ず電源やスイッチを切る。マッチやライターは、子どもの手の届かない場所に置くことも重要です」(正木さん)
それでも火災になったときは、身の安全を守る行動が何より大切です。
「避難の際、煙がすごく多ければ姿勢を低くして避難する。お子さんとはぐれてしまうといけないので、必ず一緒に避難してください。避難して安全を確保し、119番通報することが重要です」(正木さん)
子どもの火遊びによる火災が増えている

子どもにまつわる火災で気を付けたいのが「火遊び」です。
消防庁によりますと、2024年に全国で発生した「火遊びによる火災」は386件あり、前年より22件増えています。
子どもだけで火遊びをしていて火災になるケースが多かったそうです。
子どもの火遊びによる火災を防ぐポイントとして、名古屋市消防局は「子どもだけを残して外出しない」「ライターやマッチを子どもの手の届くところに置かない」よう呼びかけています。





