“鳥人間コンテスト”に初出場!青春をかけて挑んだ生徒たちの隠されたドラマにパンサー向井が迫る!『いざ学校に向井ます』
CBCテレビで夕方放送の報道情報番組『チャント!』。その中の『いざ、学校に向井ます』のコーナーでは、“パンサー”の向井慧さんが東海地方の学校を訪ね、リアルな学校生活を紹介しています。
今回は名古屋市千種区にある『愛知県立愛知総合工科高等学校』を尋ねました。2016年の創立で“モノづくり愛知”のリーダーを担う人材育成に力を入れているこちらの高校。卒業してから2年間学べる専攻科もあります。
向井君が今回おじゃました理由は、40年以上続く“鳥人間コンテスト”(人力飛行機の飛行距離と時間を競う)にこの学校が初出場したこと。さらに、そのコンテストでリポーターを務めたという縁があったため。向井君は、出場したチームの皆さんに会いに学校に向かいました。
32人の合同チームで鳥人間コンテストに挑む!
鳥人間コンテストに挑んだのは、3年生から16人、専攻科から10人、名古屋聾(ろう)学校からも6人が参加した総勢32人の合同チーム。
出場した部門は、グライダーによる『滑空機部門』。実際の機体は半分の主翼が残されていて、両方の主翼で全長23.6メートルだとか。
今年、初出場した彼らがグライダーのモチーフにしたのは“コノハズク”で、これは新型コロナによって昨年大会が中止となり出場できなかった先輩たちの意志を引き継いだもの。しかし、その設計図で作ったグライダーには大きな問題があることが判明! いざテスト飛行をしてみると、重すぎて飛ばないことが分かり、機体の軽量化が重要課題となったのです。
「骨組みも心もポキッ」を乗り越え軽量化
軽量化を担当することとなった生徒は、不要な部分を取り除く“肉抜き”という方法で、主翼を支える複数の骨組みの『リブ』を軽量化することに。「レーザー加工機というお高い機械があって…。何千万の。壊すかもと冷や冷やでやりました」と、発泡スチロールに似た素材を加工したリブを見せてくれました。
以前の物とは見た目も大きく違い、持って比べた向井くんは「軽さが違うね」と実感。ここに至るまでにテスト飛行をした時には、みんなで機体を支えている間にリブが折れてしまい「心が…ポキッ」となったとも。そんな中で改良を続けて、かつての総重量90キロから20キロもの軽量化に成功。しかし、強度面の不安は続き、みんなで修復を繰り返す日々。様々な作業は大会当日まで続き、コックピットが完成したのは会場の琵琶湖だとか。
全員でトラブルを乗り越え飛んだ153メートル
パイロットは「僕がやりたい」と立候補した生徒。向井くんが「ギリギリまで作っている機体で飛ぶのは怖くないの?」と尋ねると、「それよりも飛ぶのが楽しい」と生き生きとした表情で答えが返ってきました。パラグライダーの練習、毎日100回の腕立て伏せ、そして、大好きなラーメンを我慢するなどして4キロの減量に成功したパイロットの生徒。腹ばいで耐える、コックピットでの体勢も見せてくれました。
7月末に行われた鳥人間コンテストの結果は、153メートルの飛行で7位。「自分が作ったものが空を飛ぶという大きな事を経験してみたい」「孫の僕が出たら喜んでくれるかな」とコンテストの放送を幼い頃から一緒に見てきた祖父思いの生徒など、32人が集結して進んだプロジェクト。
数々のトラブルをみんなで乗り越えいよいよフライトという直前にも、前のチームのトラブルで1時間近く重い機体を降ろせない状態のまま立ち往生するというダメ押しのトラブルも!
そんな中で健闘したこの合同チーム。リポーターとして現場にいた向井君ですが、これまでの努力やフライトを終えるまでの不安感、また達成感など「やっぱり話を聞いてみないと感じられない」と直接話を聞けたことに感謝をしたのでした。
(2021年10月13放送「チャント!」より)