【潜入】その先に何がある?愛知の"気になる工場"の裏側へ
ホームを通過していく回送列車。その先にあるのは、地下鉄を支える巨大な整備工場です。さらに、夜空を彩る花火や、トップアスリートも愛用するマットレスにも、それぞれ製造の現場があります。今回は、そんな“あの工場”に潜入し、普段は見られない裏側へ。知られざる技術や工夫をひも解きながら、愛知のものづくりの魅力に迫ります。
地下鉄の裏側へ。巨大整備工場で支える安全運行の舞台裏

向かうのは約270もの車両が集まる巨大な整備拠点
乗客を乗せない回送列車が、駅のホームをそのまま通過していきます。その先にあるのが、地下鉄を陰で支える巨大な整備拠点です。
列車はやがて地上へ姿を現し、たどり着くのは名古屋市交通局の「日進工場」。ここでは鶴舞線と桜通線、あわせて約270両もの車両が整備・点検されています。名古屋市営地下鉄にある3つの工場の中でも、最大規模を誇る中枢的存在です。

大規模検査作業は圧巻!宙に浮かぶ車両の姿に驚き
日常的に行われるのは、6日に一度の車両洗浄。そして工場内では、4年に一度の大規模検査が実施されていました。
その工程はまさに圧巻。まず車両を人の手で切り離し、1両単位へ。そして専用の装置で車体を持ち上げ、台車と分離します。車両が宙に浮かぶ光景は、まさに非日常。分離された台車や車輪は、それぞれ細部まで丁寧に点検されていきます。

家族で遊びに行きたいレトロ電車館!レトロな黄電も展示
さらに敷地内には、鉄道ファンにはたまらない施設「レトロでんしゃ館」も併設。懐かしの「黄電」の展示やジオラマ、運転体験コーナーなどが無料で楽しめるのも魅力です。
夜空に咲く一瞬の芸術。岡崎が誇る花火師の技

老舗の職人が生み出す、日本の夏の風物詩・花火
次に紹介するのは、見る人の心を一瞬で奪う“あの光景”を生み出す現場。その正体は、花火です。
岡崎市にある「磯谷煙火店」は、約140年の歴史を持つ老舗の花火メーカー。内閣総理大臣賞をはじめ、数々の受賞歴を誇る日本屈指の花火師集団です。

星と呼ばれる黒い粒が、色鮮やかな花火へと変わる
同社は、音楽とシンクロして打ち上がる「メロディー花火」の開発でも知られ、岡崎の花火大会を象徴する存在。岡崎城周辺の夜空を彩る大輪の花火は、地元の人々を魅了し続けています。
その美しさを支えるのが、「星」と呼ばれる黒い粒。花火は、この星が空中で飛び散り、燃焼することで光を放つ仕組みです。スローで見ると、一粒一粒が確かに輝きながら燃えている様子が分かります。

綺麗な青の光となり輝く!磯谷煙火店の真骨頂「磯谷の青」
色の違いは、使用する金属によるもの。なかでも最も難しいとされるのが「青」。銅を使って発色させますが、夜空の暗さに負けない鮮やかさを出すには高度な技術が求められます。
その難しい壁を乗り越え、鮮やかな青を咲かせるのが磯谷煙火店の真骨頂。今年の夏も、その一瞬の芸術に期待が高まります。
眠りの質を変える革新技術。エアウィーヴ誕生の裏側

独特の作り方と構造で生産されているエアウィーヴのマットレス
最後に紹介するのは、私たちの毎日を支える“眠り”に関わるもの。その正体は、エアウィーヴのマットレスです。
愛知県幸田町に本社を構える「エアウィーヴ」では、独自素材を使ったマットレスが生産されています。樹脂を溶かして押し出し、水で冷却して固めることで繊維状の構造を形成。それを板状に加工することで、独特の反発力を持つ素材が生まれます。

トップアスリートが愛用していると、一躍注目の的に
もともとは釣り糸や漁網の製造機械を手がけていた企業でしたが、その弾力性に着目し、寝具へと応用。高い反発力によって寝返りが打ちやすく、快適な睡眠をサポートします。
大きな転機となったのは、フィギュアスケーターの浅田真央さんが愛用していたこと。スポンサー契約をきっかけに注目が集まり、売上は3億円から100億円規模へと急成長しました。
さらに、フィギュア界の「りくりゅうペア」も海外遠征に持参するなど、その品質はトップアスリートからも支持されています。

なんと幸田町民限定のキャンペーンが実施されることも
地元・幸田町では、購入者への補助金制度が用意されているほか、イベントの景品として登場することも。消防署や役場の仮眠室にも導入されており、町にとって身近な存在となっています。