人気ラーメン店の中に別のラーメン店!?ラーメン兄妹の新たな挑戦とは!?『チャント!特集』
愛知県に「鶏白湯ラーメン」で人気の店があります。しかし、週に一度の定休日になると、あっさり「魚介系ラーメン」の店に変身します。1つの店で2つの異なるラーメンが食べられる理由は、鶏白湯ラーメン店を兄が経営し、定休日の水曜日だけ妹が魚介系ラーメンの店を間借り営業しているためです。タイプの違う2つのラーメンを武器に、新たな挑戦に奮闘する兄妹に密着しました。
やみつきになる鶏100%白湯ラーメン
愛知県扶桑町のラーメン店『RAMEN光鶏』は、土日になると常に満席となる人気店です。
お店一番の人気のメニューは、ふわふわの泡状スープと鶏の旨味がぎゅっと詰まった濃厚鶏白湯の「特製濃厚エスプレッソ塩らーめん」。さらに麺は、食感の違う3種を混ぜた特注の麺を使用し、低温調理でしっとり仕上げた鶏チャーシューなど、鶏の旨味にこだわり抜いたラーメンです。鶏白湯をベースに、13種類ものラーメンを作っています。
店主の輪違栄治さんは、元々トラック運転手でした。ラーメンが好きで全国を食べ歩き、鶏白湯ラーメンに大きな衝撃を受けます。名店で修行し、2016年に鶏白湯ラーメン専門店をオープンしました。
(栄治さん)「スープに命を懸けています。絶対に完璧にできたものを出すようにしています」
スープ作りに使うのは、国産地鶏の鶏ガラや丸鶏、鶏の足であるモミジ、水だけ。鶏のみで作り、アクとりをした後鶏の油・鶏油をプラスし、圧力をかけながら2時間半煮込みます。黄金色をした鶏100%の鶏白湯スープは、あまりのおいしさに飲み干す人が続出するほどです。
魚介スープに全粒粉麵のあっさりラーメン
定休日の水曜日にもかかわらず、光鶏の店内は多くのお客さんで賑わっていました。理由は、別のラーメン店「結まる」が間借り営業しているためです。切り盛りするのは、女性店主の畑ひとみさん。光鶏の店主である栄治さんとは兄妹。普段、光鶏のホールで働いています。
(ひとみさん)「いずれは私も自分でお店をやりたいという話を兄にしたところ、(兄が)“定休日の水曜日にやればいいんじゃない?”って一言があって」
栄治さんの後押しもあり2022年3月、光鶏の定休日である水曜日限定で結まるをオープンしました。
ひとみさんのラーメンは、宗田鰹やサバ・昆布などで作る魚介系の和風スープに、3種の小麦を配合した全粒粉の麺。具材も、脂身の少ない豚の肩肉をホロホロになる程柔らかく煮た極太チャーシューにドライトマトです。
他にも、5種類のスパイスから香り成分を抽出したオイルを使用した、エスニックな香りと優しい刺激をプラスした塩ラーメンなども。女性が“また食べたいな”と、1人でも気軽に来てもらえるようなお店を目指しているとのこと。
妹が初めての夜営業!兄も助っ人で参戦
ひとみさんは、今まで昼のみの営業でしたが初めて夜営業に挑戦することにしました。店の片隅には、心配そうに見守る栄治さんの姿があります。
夜の営業開始とともに、早速お客さんが訪れます。気づけば、店の外にはたくさんのお客さんが待っていました。いつも1人でラーメン作りをしているひとみさんも、厨房が一気に慌ただしくなり、焦ります。
帰ろうとしていた栄治さんが助っ人に入り、兄妹がタッグを組むことに。無事、この日最後の1杯をお客さんに出すことができました。
(ひとみさん)「今は間借りですけど、いずれは自分で店を(構えて)やりたいと思っております。(兄に)“お前の店、流行っとるな”と言われるように頑張ります」
初の夜営業を終えてホッとすると同時に、ひとみさんは目標に向かって前を向きました。ラーメン兄妹の奮闘はまだまだ続きます。
CBCテレビ「チャント!」5月30日の放送より。