「冷たくておいしい」小学生が下校中に立ち寄るウォーターサーバー 熱中症予防に通学路沿いの会社が設置 「人と人をつなぐオアシスに」 愛知・幸田町

きのう午後4時半ごろ、愛知県幸田町の豊坂小学校の児童たちが下校途中に立ち寄ったのが、通学路沿いにある自動車部品メーカー鈴木化学工業所です。
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入り口に置かれたウォーターサーバーは児童たちのために下校時間を見計らって職員の皆さんが社内から運んできたもの。
(鈴木化学工業所 小幡和史 社長)
「この暑い中、学校に行く(小学生に)幸田町として水を提供しようという話があった」
この取り組みは幸田町が児童たちの熱中症予防のため、鈴木化学工業所に相談し2020年に始まりました。
上六栗(かみむつぐり)地区に住む児童たちは、小学校から約3キロの道のりを徒歩で45分ほどかけて下校しています。
鈴木化学工業所は、ことし最近の暑さのため去年より約1週間設置を早めました。
(鈴木化学工業所 小幡和史 社長)
「小学生に安全に通ってもらいたいので、今後は気温を見ながら開始時期を決めていく必要がある」
「ここのお水、冷たくておいしい」
設置期間は、きのうから1学期の終業式がある来月18日までと、夏休みがあけた9月いっぱいです。
(鈴木化学工業所 小幡和史 社長)
「私も小学生のときに4キロ(徒歩で)通学していて、2キロくらい(の地点)で水をくれる工場があった。あの時にもらった恩を今の小学生に返せたらいいな」
児童たちの下校に同行した、きのう、幸田町に隣接する蒲郡市の最高気温は35.2℃で、ことし初の猛暑日に。
鈴木科学工業所に設置されたウォーターサーバーのタンクは、冷蔵庫で事前にしっかり冷やしたもの。
(児童)
「つめたっ」「おいしい、やっぱり歩いて疲れた」
児童の見守りのため、職員がシフトを組んで毎日声かけも行っています。
人と人とのつながりを持たせてくれるオアシスに
(児童)
「トイレを貸してくれたときもあったし、何より水を飲ませてくれたから、とてもありがたい。あそこの水は一番おいしい」
「災害級の暑さ」という言葉が珍しくなくなった今、親世代が子どもの頃に体感していた暑さがすっかり変わったことを認識しなければなりません。
(鈴木化学工業所 小幡和史 社長)
「人と人とのつながりを持たせてくれるオアシスになるといいな」